Fortyonestory. ページ43
..
『まず……、私が使ったダイスも相手が使ったダイスもどちらもグラ賽だった』
「ぐらさい……？」
"グラ賽"という言葉に首を傾げる田綱。
基礎の基礎から説明しなければならないのかと、
思わず憂鬱気になるが。
私は一つ賽を口に放り込んだ。
「え、え、Aさん……。
サイコロは食べ物じゃないっすよ……？」
『………………』
舐めているのかこいつは。
見るからに戸惑い引き気味の田綱を、
一つ睨み付けた後、賽を歯で噛み砕いた。
その瞬間、中から出てくる複数の金属。
『ローデッド・ダイス。
本来、賽には金属は入っていないが、
内部に金属を仕込み重心を偏らせた賽の事をいう』
「要は、イカサマのサイコロの事、ですね」
「因みに、蝋や水銀を使用したものを
ヴァリアブル・ローデッド・ダイス。
磁石を使用したものを、
マグネット・ダイス、というんだろ？ Aちゃん
『……………』
「沈黙は肯定って所かな」
あからさまに探りを入れてくる篠木を無視し、
ゲーム中、私が使っていた賽を転がした。
すると、１面を上にする賽。
『この賽は１が上に出る様に重心がずらしてある』
「こっちは……、３か」
千堂院が私の隣で別の賽を転がす。
何度も何度も転がしても必ず３を上面にした。
それを横目に、相手の人形が使用していたダイス五つを手に取り、田綱に手渡した。
『……一気に振ってみろ』
「お、おう」
言った通りに一度に全て振る田綱。
すると、見事、全て５を上面にした。
５のファイブだ。
「って事は、相手は５に重心をずらしたイカサマダイスを使ってたってことかじゃあ？」
「そんで、Aさんのはバラバラ……。
え？ それで、どうして勝てたんだ……？」
頭をぐるぐると回す田綱達を見兼ねたのか、
ザックが緩々と口を開いた。
「イカサマはサイコロだけじゃねェだろ」
「ん……？ あぁ、そういう事、ね。
プレイヤーのスキルが大切だという事か」
「え？ ケイジさん分かったんすか？」
ザックの言葉に察した奴が半分。
分からなかった奴が半分、といった所か。
再び、とある賽を手に取った。
『この賽で６を出す』
「いや、でも、そのサイコロは１の筈じゃ……」
コロコロと転がるサイコロ。
それが止まると、宣言した通り、上面は６を示した
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高橋 - 涙凪さん» 私も続編が出たので戻ってきた次第でございまする…。こんな気紛れ更新の作品にコメントなんて頂けて嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします：） (2019年5月31日 20時) (
レス) id: a28b9ba00e (このIDを非表示/違反報告)
涙凪(プロフ) - 最近また続編が出たので見に来ました！すごく面白くて楽しいです。ありきたりなコメントですみません！更新楽しみにまってます (2019年5月30日 16時) (レス) id: df4ede43e0 (このIDを非表示/違反報告)
SAKURA(プロフ) - 高橋さん» そう言っていただけて嬉しいです…これからもお互いに頑張りましょう！ (2018年8月21日 1時) (レス) id: 93ee48c149 (このIDを非表示/違反報告)
高橋(プロフ) - SAKURAさん» コメ有難う御座います。殺天コラボ書いてらっしゃるんですね。直ぐに御邪魔させて頂きます：） パクリなんてとんでも無いです。私的にメシウマな作品が増える事は嬉しい事です。はい、これからも応援宜しくお願い致します。私も応援してます：） (2018年8月20日 22時) (レス) id: 4be24583d2 (このIDを非表示/違反報告)
SAKURA(プロフ) - いつも面白く見させていただいてます！私もこの作品で『殺天とキミガシネ…いいな…』と思って、私も習って書いてみてます！…なんか、パクったみたいですみません！これからも応援してます！ (2018年8月20日 22時) (レス) id: 93ee48c149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高橋 | 作成日時：2018年2月19日 19時
