Thirtystory. ページ31
「いててて……。
まだピリピリするんだけど……」
『お前が悪い』
真っ赤になった手の甲を摩る篠木。
勿論、叩き落とした主犯は私だが、
謝る気にもなれず冷たくあしらった。
喋り掛けてくる篠木に適当に返答しつつ、
部屋の隅に取り付けられた青い扉に手を掛け開くと
丁度、出て来ようとした人物にぶつかった。
ふらつく体制を整え、目の前の人物を見上げる。
赤い髪と、赤い口髭が特徴的な
ガタイの良い巨体な男。
ニカニカと活発な笑みを浮かべている。
『バーガーバーグ……』
「おぉ！ Aじゃねぇがや！ 丁度良かったき！」
「お巡りさんも居るんだけどなぁ」
「今はAに用があるんじゃけ！」
『用？ っ！？』
"何だ？"と聞く前に軽々と担ぎ上げられる。
"離せ"なんて抵抗する間も無く、
あっという間に降ろされた目の前に映ったのは。
『私……？』
紛れも無い、見慣れた顔をした"人形"だった。
ラシャが敷かれたカジノ用の小振りなテーブルを挟むようにして、二つの腰掛け椅子が置かれ。
その一方に、私の姿をした人形が座っていた。
机の上には、透明の器に入ったサイコロが複数と、
５００分のチップ。
そして、端にはリボルバーが一つ。
まるでーー。
ーーあのビルでの私の姿。
「おーい、Aちゃーん。
ぼーっとして、どうしたー？」
『……いや、何でも無い』
ひらひらと目の前で舞う篠木の手を払い、
辺りを軽く探索してみたが、何も収穫は無かった。
『何で私の人形がここに？』
「俺達もそれを聞きたかったんちゅーがじゃ、
Aも分からんなら仕方ないがきに」
『………………』
誰も分からない様子で、私も諦めるが。
どうにも、私の人形がある事自体が異様だった。
何より可笑しいのは
あのビルでの私の事を知っているかの様なこの配置
今は何も起こる様子は無いが、
このまま何事も無いという事は無いだろう。
一つ溜息を吐いて違う場所の探索を始める。
取り敢えず見渡してみると、
今いる部屋自体が異質な空間だと分かった。
計九つの椅子に座らされた四体の人形に、
壁に掛けられた巨大な男の絵。
それを眺めつつ、
既に調べている数人と同じ様に、
私も探索へと足を運んだ。
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高橋 - 涙凪さん» 私も続編が出たので戻ってきた次第でございまする…。こんな気紛れ更新の作品にコメントなんて頂けて嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします：） (2019年5月31日 20時) (
レス) id: a28b9ba00e (このIDを非表示/違反報告)
涙凪(プロフ) - 最近また続編が出たので見に来ました！すごく面白くて楽しいです。ありきたりなコメントですみません！更新楽しみにまってます (2019年5月30日 16時) (レス) id: df4ede43e0 (このIDを非表示/違反報告)
SAKURA(プロフ) - 高橋さん» そう言っていただけて嬉しいです…これからもお互いに頑張りましょう！ (2018年8月21日 1時) (レス) id: 93ee48c149 (このIDを非表示/違反報告)
高橋(プロフ) - SAKURAさん» コメ有難う御座います。殺天コラボ書いてらっしゃるんですね。直ぐに御邪魔させて頂きます：） パクリなんてとんでも無いです。私的にメシウマな作品が増える事は嬉しい事です。はい、これからも応援宜しくお願い致します。私も応援してます：） (2018年8月20日 22時) (レス) id: 4be24583d2 (このIDを非表示/違反報告)
SAKURA(プロフ) - いつも面白く見させていただいてます！私もこの作品で『殺天とキミガシネ…いいな…』と思って、私も習って書いてみてます！…なんか、パクったみたいですみません！これからも応援してます！ (2018年8月20日 22時) (レス) id: 93ee48c149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高橋 | 作成日時：2018年2月19日 19時
