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時透 有一郎
「…重い」

10袋も手首から提げ、ゆうは顔をしかめる。

時透 A
「30匹もいたら当然よ…」

少しもってあげるから貸して、と手を出すとゆうは一袋だけ私の手首にかけた。

…うーん…何か、気を使われた気が…

…と、その時だ。

お母さん
「誠之助、ごめんね。けど、家には金魚さんを飼う余裕がないのよ。

本当にごめんね。お願いだから諦めて…」

誠之助くん
「うぇーんっ、やだぁぁぁっ。金魚さん飼うのーっ!!」

泣きじゃくる子供とその母親が来た。

話を聞いているとどうやら、金魚すくいを子供がやりたがり、しかし金魚を飼う余裕はなく、お金だってない。けれど子供にはそんな事情はわからず、そして今に至る…という経緯らしい。

…それを見て、ふと記憶が蘇った。

前に来たとき、金魚すくいを見たときの事。



ときとう むいちろう
「おとしゃん、おとしゃん!!ぼく、きんぎょしゃんほしいっ!!」

むいが金魚すくいの屋台を見て言う。けれど父さんは眉尻を下げた。

時透父
「あー…ごめんな、無一郎。うちには金魚を飼う鉢や餌がない。だからやらせてあげられないんだ。ごめんな」

ときとう むいちろう
「えっ…やだぁ、ぼくきんぎょしゃんかうのーっ!」

時透母
「ごめんなさいね、無一郎。けど、うちに金魚さんを飼う余裕はないの。もし買ってもきっとすぐに死んでしまうわ」

ときとう むいちろう
「やだぁっ…ぼく、きんぎょしゃんかいたいっ…!」

次第にむいの目が潤んでいく。

時透母
「無一郎、ごめんね。けど、うちには金魚さんを飼う余裕はないのよ。

本当にごめんね。お願いだから諦めて…」

ときとう むいちろう
「うぇーんっ、やだぁぁぁっ。きんぎょしゃんかうのーっ!!」

そういいむいはずっと駄々をこねていた。

…3歳だったむいには、どうして金魚を飼えないのかなんて、いまいち理解できていなかったのだろう。

あの子と同じように。

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るるっち(プロフ) - 優衣さん» ありがとうございます!お化け怖がってる子は可愛いの法則。どうやって柱時代任務を切り抜けていたのやら……笑 コメントありがとうございました! (9月15日 14時) (レス) id: ef030e36e0 (このIDを非表示/違反報告)
優衣 - お化け屋敷に行った時の有一郎が可愛いです♥️ (8月28日 23時) (レス) @page39 id: fa32b0552b (このIDを非表示/違反報告)
るるっち(プロフ) - Kk さん» そうおっしゃっていただけ光栄です!その通り、超吉ガールですw小学生の頃からの愛読書です。コメントありがとうございました! (6月25日 0時) (レス) id: 78fb67fc57 (このIDを非表示/違反報告)
Kk - このシリーズ大好きです!! 質問なんですが秋祭りの話15の大正にない小説は超吉ガールですか? (6月24日 22時) (レス) @page17 id: 51f0cf609d (このIDを非表示/違反報告)
るるっち(プロフ) - ナタデココさん» ありがとうございます!キャンプですね、了解しました。リクエストが立て込んでいるのでかなり遅くなると思いますがご了承下さい。いえいえ、大丈夫ですよ!おきになさらず。飴ちゃんありがとうございますw コメントありがとうございました! (2021年2月19日 2時) (レス) id: 124c6176e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るるっち | 作者ホームページ:http  
作成日時:2020年11月13日 8時

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