11 ページ25
【有一郎 side】
楽しい時間と言うのはいつもあっという間だ。
かき氷を買いなおし(ちなみに今度は両親の分も買った)、5人で何だかんだ話したりしながら食べ、それから再び泳いだり砂の城を作ったり、
そうしていると本当にあっという間に時間が過ぎていった。
時透 A
「楽しかったわね、海」
姉さんが車のなかでいうと父さんが「そうか、よかったなぁ」と笑う。
…本当に、楽しい、楽しい一日だった。
夕陽に照らされた海を見ながら思う。
姉さんがナンパにあったりもしたけど、何だかんだ言って本当に楽しかった。
…というかカラーボールは今思えば普通に恥ずかしかった。何だよカラーボールBaaaaaaanって。
などと思っていたその時、右肩にずしりと重みを感じる。
少し驚き見れば、無一郎が寄りかかって来ていた。
とろんとした目をしていて、どうやら眠いらしい。
時透 有一郎
「無一郎、どうした?眠いのか?」
そう問えばコクンと頷き「ちょっと肩貸して…」と言い目を閉じる。
…そういえばコイツ、昨日からはしゃいでたもんな…。
昨日の夜とか「楽しみすぎて眠れない」とかいってかなり遅い時間に俺の事起こしてきたし。
きっとはしゃぎすぎて疲れたんだろう。
全く仕方ないやつだな…。
そうは思うものの、幼気な寝顔は我が弟ながら本当に可愛くて思わず小さく笑みをこぼす。
…自分と瓜二つの容姿の弟に対してこんな風に思うなんてブラコンもいいところだ、と自分でも思うが、可愛いものはかわいいので仕方ない。
ふと左を見れば、いつの間にか姉さんまで寝ていた。
…相変わらず信じられないほど寝相が悪い。こんな寝かたしたら首を痛めるだろう。
全く世話のやける、と小さくため息をつき、
…少しためらってから姉さんを抱き寄せ自身の肩にもたれ掛からせる。
…肩が重い。
そりゃそうか、両肩に姉と弟がもたれ掛かっているのだから。
…けれど、決して不快ではない。
そんな俺の心境を知ってか知らずか、母さんがこちらを振り返りフフッと笑う。
時透 有一郎
「…なんだよ」
時透母
「ふふ、有一郎は本当に無一郎とAの事が大好きなのね」
中学二年生、14歳にもなって母親にそんなことを言われるのはなんだか照れくさくて、
時透 有一郎
「…うるさい」
と、ツンとそっぽを向いてしまう。
そんな俺を見て両親は顔を見合わせクスクス笑う。
そんな俺たちを見ながら、日はどんどん沈んでいくのであった…。
【そうだ、海に行こう。 end】
132人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るるっち(プロフ) - 優衣さん» 閲覧ありがとうございます!絶対めちゃくちゃ可愛いですよね誰かイラストにして(他力本願) (9月15日 13時) (レス) id: ef030e36e0 (このIDを非表示/違反報告)
優衣 - 有一郎に猫耳と尻尾が生えるなんてかわいいすぎるー♥️ (8月28日 12時) (レス) id: fa32b0552b (このIDを非表示/違反報告)
るるっち(プロフ) - ときとうくーん!さん» 私自身過去の自作品見ていると泣けてくる涙腺ボロ弱民族なので分かります〜笑返信はお気になさらず!暖かいお言葉に感謝します。コメントありがとうございました! (8月5日 19時) (レス) id: ef030e36e0 (このIDを非表示/違反報告)
ときとうくーん! - るるっちさん!ほのぼのもシリアスも画面の前で泣きそうになりながら見てます💦返信返してもらっても返せないかもです…更新が遅くても私は平気です!ここまで見てくれていたら有難うございます! (8月4日 7時) (レス) @page2 id: 5f1b550117 (このIDを非表示/違反報告)
紬(プロフ) - うわああああああ!更新再開していただけたなんて!!!!めっちゃ嬉しいです/////ありがとうございます** (6月14日 6時) (レス) @page1 id: 3716f5de4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ