第18話 落差 ページ21
*
僕も柱になり、少し月日が経った。
分かってはいたけれど柱というのはやっぱり忙しい。
まず警備担当地区が広大な上に、鬼の情報収集。自分自身の剣技向上の為の訓練も怠れない。
無「(Aさんはこんなに忙しい中
僕を鍛えてくれたのか…)」
ただ純粋にすごいと思った。
僕はそんなすごい人を守れるような柱にならないといけないんだ。そう思うとより一層身が引き締まるのだが───、
「次ハ南南西!南南西ヨ!!
南南西ノ町デハ子供ガ消エテイルワ!」
無「また任務…」
甲高く次の任務の知らせをするのは僕の鎹鴉。まつ毛が長いのが特徴だ。
任務が終わったと思ったらすぐに次の任務が言い渡される。全然家に帰れないし、Aさんにも会えていない。それが嫌だ。
無「次いつなったら帰れるの?」
「ソレハオ館様ノゴ判断次第ダワ!」
無「はぁ…」
そもそも最近隊士が死にすぎるって、前の柱合会議で不死川さんとかが言ってた気がする。
だから僕たち柱の負担が多くなるんだよ。
「南南西ハA様ガ近クデ任務ヲシテイルワ」
無「それ早く言ってよ」
Aさんは任務こなすの早いから急がないと。
足に力を入れて南南西へ走った。
「(……オ館様サスガダワ…)」
後から知った話だが、お館様が「無一郎が任務嫌そうな顔したりしたらAの名前をだすといいよ」と僕の鎹鴉にアドバイスをしたらしい。
*
貴「わぁ、無一郎くん!
こんな所で会えるなんてびっくり!」
無「久しぶりAさん
ところで後ろにいる男の人誰?」
貴「前の任務一緒だった村田さんだよ」
無「へぇ、そう…」
村「ヒィッ…!」
鳴柱の落藤様に助けられて帰ろうとしたら、まさかの最近霞柱になった時透様に遭遇した村田です。
落藤様の後ろにいただけで時透様に睨まれました。とても怖いです。
貴「無一郎くん元気?
ちゃんとご飯食べてる?無理してない?」
無「うん、大丈夫だよ
Aさんと会えて嬉しい」
貴「私もだよ〜!」
えっ、さっきとは別人じゃん。
落藤様に心配されて頭をなでなでされてるんだけど!羨ましい!!じゃなくて別人!!!
無「なに」
村「ヒェッ!なにも!!」
じっと見てたらまた睨まれた…!
わかるかな!?さっきまでほわほわ〜ってしてたのに、俺が視界に入るとスンッて目から光が無くなるの!
落差ひどい!!
*
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鬼滅大好きもち - 中学一年の私自身むいくんが最推しなのでこの小説を読んでると心がホワホワします。むいくんと恋仲が私的に思ってないので師範面から過ごす話の小説を探していてやっとお気に入りの小説に出会うことができました!とてもいい作品を作っていただきありがとうございます! (2019年12月27日 10時) (レス) id: 08fa144c19 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 鬼滅隊じゃなくて鬼殺隊ではないでしょうか?間違いだったらごめんなさい。 (2019年11月17日 18時) (レス) id: f2976f8dda (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 岬さん» ひぇ…恐縮です……私も岬さんから温かいコメントをいただけてキュンキュンが止まりません…ありがとうございます…… (2019年9月2日 15時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
岬 - わぁ……閑話めっちゃ……もう……囁かに甘くてキュンとしてしまいます……むいくんが柱になってからは、夢主さんに甘える機会が少なくなったように見えますし、こんなふうに甘えてるのを見るとキュンキュンが止まりません……ほんとに時紀さんの小説で、生きてます…… (2019年9月1日 21時) (レス) id: 7d9b2a2f36 (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 李詩さん» 無一郎くん喋りましたねぇ、動きましたねぇ、かぁいかったですねぇ。作者もとっても幸せです。一緒にキュンキュンしましょう……! (2019年9月1日 0時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あたた | 作成日時:2019年7月23日 23時