第40話 浮き足立つ ページ45
*
結論から言おう。
頭首はとても弱かった。
自分がとても弱いから雑魚鬼を操って集めて身を守っていたらしい。十二鬼月でも何でもなかった。
僕に見つかった瞬間斬らないでくれって懇願してきたけど即斬った。だって鬼を斬るのが僕の仕事だからね。
無「Aさん!」
貴「あれ、無一郎くん早かったねぇ」
助太刀をしようと急いで山を下りると、そこには岩の上に座っているAさんがいた。
……心配は無用だったらしい。分かってたけど。
貴「終わったし帰ろっか」
無「……お腹減った」
貴「何か食べてから帰る?」
無「ううん、Aさんが作ったご飯が食べたい」
貴「しょうがないなぁ…!」
Aさんのご飯1番美味しい。
今日のご飯はなに?と聞いてみるとすぐ答えてくれた。
貴「この前蜜璃ちゃんに教えてもらったオムレツライスにしようかな」
無「おむれつらいす?」
貴「うん、外国の食べ物なんだよ
とっても美味しかったから無一郎くんにも食べてもらいたいなぁって思ってたの」
無「外国の食べ物…」
どんな食べ物なんだろう。
塩っぱいのかな、辛いのかな、甘いのかな?
貴「(わくわくしてる…可愛い…)」
おむれつらいす、おむれつらいす。
何度も頭の中で繰り返してもどんな食べ物か想像が全くつかない。楽しみだな。
すると僕の顔を見て、Aさんは嬉しそうに言った。
貴「無一郎くん
表情変わるようになってきたねぇ」
無「? そうかな…?
よく分かんない」
貴「そっか…」
僕がそう答えると少しシュンとするAさん。
無「だけどAさんといると安心するから…
気が緩むのかもしれない」
貴「!」
今度は目を丸くして驚いた後に、嬉しそうに笑った。
その姿を見て僕も嬉しくなった。
貴「ね、無一郎くん
ご飯食べ終わったら手合わせしようか」
無「!」
いいの…?と聞くといいよと返してくれた。
僕が柱になってからお互い忙しくて稽古できなかったから久しぶり。
今日は楽しみなことがたくさんだ。
嬉しくて思わずAさんの手を取って走り出した。
無「Aさん、早く帰ろ…!」
貴「ふふ、わかったよ」
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鬼滅大好きもち - 中学一年の私自身むいくんが最推しなのでこの小説を読んでると心がホワホワします。むいくんと恋仲が私的に思ってないので師範面から過ごす話の小説を探していてやっとお気に入りの小説に出会うことができました!とてもいい作品を作っていただきありがとうございます! (2019年12月27日 10時) (レス) id: 08fa144c19 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 鬼滅隊じゃなくて鬼殺隊ではないでしょうか?間違いだったらごめんなさい。 (2019年11月17日 18時) (レス) id: f2976f8dda (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 岬さん» ひぇ…恐縮です……私も岬さんから温かいコメントをいただけてキュンキュンが止まりません…ありがとうございます…… (2019年9月2日 15時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
岬 - わぁ……閑話めっちゃ……もう……囁かに甘くてキュンとしてしまいます……むいくんが柱になってからは、夢主さんに甘える機会が少なくなったように見えますし、こんなふうに甘えてるのを見るとキュンキュンが止まりません……ほんとに時紀さんの小説で、生きてます…… (2019年9月1日 21時) (レス) id: 7d9b2a2f36 (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 李詩さん» 無一郎くん喋りましたねぇ、動きましたねぇ、かぁいかったですねぇ。作者もとっても幸せです。一緒にキュンキュンしましょう……! (2019年9月1日 0時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あたた | 作成日時:2019年7月23日 23時