第23話 間一髪 ページ27
*
貴「! しのぶちゃん駄目!!」
冨「!!」
ずっと頭蓋骨固めなるもので拘束されていたしのぶちゃんがついにしびれを切らした。
草履に仕込ませていた刀で冨岡さんを攻撃しようとしたその時───、
「伝令!!伝令!!カァァァ!
伝令アリ!!」
「「「!?」」」
鶴の一声ならぬ鴉の一声。
1羽の鎹鴉のお陰でしのぶちゃんの仕込み刀は冨岡さんの頭にあたる寸前でピタッと止まった。
「炭治郎・禰豆子、両名ヲ拘束!
本部ヘ連レ帰ルベシ!!」
「「!!」」
貴「?」
炭治郎?禰豆子?拘束???
全く話が読めないのだが。
「炭治郎及ビ、鬼ノ禰豆子
拘束シ本部ヘ連レ帰レ!!」
貴「鬼の禰豆子…?」
「炭治郎、額ニ傷アリ!
竹ヲ噛ンダ鬼、禰豆子!!」
あぁ、なんとなく話は読めた気がする。
冨岡さんが庇った鬼が禰豆子という名前なのだろう。だが炭治郎とは?誰のことだろうか。
……まぁ、このことは2人に聞けばわかるはず。
貴「───と、いうことで
冨岡さんはしのぶちゃんを解放してください
しのぶちゃんは鬼を始末しないこと」
冨「……」
冨岡さんはしのぶちゃんを静かに解放。しのぶちゃんも鬼を追うことはしなかった。ただ少し怒ってるかなぁ。
しのぶちゃん笑ってるけど目が笑ってないもの。
胡「拘束する2人は隠の皆さんにお任せしましょう」
貴「そうだねぇ」
胡「鬼の禰豆子さんとやらはカナヲが追っているのでもう始末しているかもしれませんが」
冨「……」
胡「冨岡さん、私になにか言うことありません?」
貴「ま、まぁ…しのぶちゃん…」
言葉の端々に棘を感じるよ…
完全に怒ってるよ…空気が重いよ……
この空気をなんとか打破せねば…!
私はわざとらしくゴホンと咳をこんだ。
貴「う〜ん、じゃあしのぶちゃんは負傷者の手当てお願いしてもいいかな」
胡「……仕方ないですね
わかりました」
しのぶちゃんは私の考えを察してくれたのか1つため息をついてから了承し、ふわりと軽い足取りで私たちの前から消えた。
さてさて。
貴「冨岡さんお話よろしいですか?」
冨「…あぁ」
*
2202人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鬼滅大好きもち - 中学一年の私自身むいくんが最推しなのでこの小説を読んでると心がホワホワします。むいくんと恋仲が私的に思ってないので師範面から過ごす話の小説を探していてやっとお気に入りの小説に出会うことができました!とてもいい作品を作っていただきありがとうございます! (2019年12月27日 10時) (レス) id: 08fa144c19 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 鬼滅隊じゃなくて鬼殺隊ではないでしょうか?間違いだったらごめんなさい。 (2019年11月17日 18時) (レス) id: f2976f8dda (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 岬さん» ひぇ…恐縮です……私も岬さんから温かいコメントをいただけてキュンキュンが止まりません…ありがとうございます…… (2019年9月2日 15時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
岬 - わぁ……閑話めっちゃ……もう……囁かに甘くてキュンとしてしまいます……むいくんが柱になってからは、夢主さんに甘える機会が少なくなったように見えますし、こんなふうに甘えてるのを見るとキュンキュンが止まりません……ほんとに時紀さんの小説で、生きてます…… (2019年9月1日 21時) (レス) id: 7d9b2a2f36 (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 李詩さん» 無一郎くん喋りましたねぇ、動きましたねぇ、かぁいかったですねぇ。作者もとっても幸せです。一緒にキュンキュンしましょう……! (2019年9月1日 0時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あたた | 作成日時:2019年7月23日 23時