第13話 将来の楽しみ ページ15
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貴「無一郎くんの髪の毛サラサラだねぇ」
無「そうかな
Aさんもサラサラだよ」
貴「ありがとう」
無一郎くんの髪の毛はいつも綺麗だ。
櫛を通すと1本も絡まらない。光に当たると髪に艶。風に吹かれれば良い匂いがのってくる。
頭を正面から撫でてやれば無一郎くんは気持ちよさそうにふにゃりと笑って、手に擦り寄ってきた。珍しい。
貴「(可愛い…)」
彼の笑顔を徐々に取り戻せているだろうか。
いや、きっと答えは否。
だって聞いちゃったんだもの。
無一郎くんと一緒に任務に行った隊員が
「鳴柱様の継子様確かに強いけど何考えてるかわかんない」
「助けてくれたけどその後すごい罵倒された」
「冷たい」「無表情」「刺がある」
って言ってたの聞いちゃったんだもの!!
大丈夫かな、ちゃんと馴染めてるのかな……
貴「…無一郎くん
仲良いお友達とかいないの?」
無「友達?
Aさんがいればいい」
貴「またそういうこと言う…
私も明日生きてるか分からないんだからね」
無「……やだ
そんなこと言わないで」
しょんぼり。
無一郎くんの悲しそうな顔を見て心が痛む。
だが鬼殺隊というのはそういう組織なのだ。
しかも柱という鬼殺隊を支える立場。必然的に強い鬼と戦うことが多い。ということはいつ死ぬか分からない。
無「……僕が強くなるから
Aさんより強くなって守るから」
───だから、生きて
私の手を取って力強くそう言った。
まだ刀を握って1ヶ月弱で、階級は丙。
握られた掌は硬かった。
貴「無一郎くん本当に柱になっちゃいそうだね」
無「なるよ
Aさんを追い越す」
貴「うん、楽しみにしてるよ」
継子に敗れる師範人生ってのも悪くない気がする。
そう簡単に負けてやらないけどね!!!
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鬼滅大好きもち - 中学一年の私自身むいくんが最推しなのでこの小説を読んでると心がホワホワします。むいくんと恋仲が私的に思ってないので師範面から過ごす話の小説を探していてやっとお気に入りの小説に出会うことができました!とてもいい作品を作っていただきありがとうございます! (2019年12月27日 10時) (レス) id: 08fa144c19 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 鬼滅隊じゃなくて鬼殺隊ではないでしょうか?間違いだったらごめんなさい。 (2019年11月17日 18時) (レス) id: f2976f8dda (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 岬さん» ひぇ…恐縮です……私も岬さんから温かいコメントをいただけてキュンキュンが止まりません…ありがとうございます…… (2019年9月2日 15時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
岬 - わぁ……閑話めっちゃ……もう……囁かに甘くてキュンとしてしまいます……むいくんが柱になってからは、夢主さんに甘える機会が少なくなったように見えますし、こんなふうに甘えてるのを見るとキュンキュンが止まりません……ほんとに時紀さんの小説で、生きてます…… (2019年9月1日 21時) (レス) id: 7d9b2a2f36 (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 李詩さん» 無一郎くん喋りましたねぇ、動きましたねぇ、かぁいかったですねぇ。作者もとっても幸せです。一緒にキュンキュンしましょう……! (2019年9月1日 0時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あたた | 作成日時:2019年7月23日 23時