保健室の先生【柊一颯】

day1 ページ2

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目の前に広がるいつもの木の板の天井。




鳴り響く目覚まし時計の音。




洗面所から聞こえる姉の歯磨きの音。




これら全てが私の登校時間を教えていた。




…


『……行きたくない…』




学校ほど嫌なものはない。




次に嫌なのはバイトくらいだ。







でも不登校にはなりたくないので取り敢えず出席はする。





私は特別な扱いで学校の中で唯一“教室に行かなくても出席した”ことになる。






楽だけど学校までの道のりが嫌なんだよ。





都会な所に住んでれば平坦な道が続くからいいけど私は別。
山から降りて街にある学校に行くから歩けば1時間半はかかる。
車で20分なのに、、、、、。





とにかく、私は出席を取る時間に遅れたくないので、のっそり毛布から出て仕方なく支度する。





学校に行くにもバイトに行くにも‘どうすれば休めるか’ って事しか考えてない。






お家が恋しいよぅ……。





割と甘えて育ったからか高校生になった今でさえ甘えてしまう。






いかんいかん、もう来月から3年生だよ。甘えるな。









そう朝からもんもんと考えながら顔を洗って歯を磨いてメイクして髪の毛を整え、制服着る。





母親が仕事行きながら私も登校するので車で行けるのだ。




楽っちゃ楽だけど、その時間に合わせて支度しないといけないから慌ただしくなるから嫌だなぁ。


こんなこと思ってて私社会でやっていけるのかな。







車の窓から見える朝の忙しない風景をぼーっと眺めながら朝食の菓子パンを食べる。






降りたくないなぁ……早く帰りたい。




先生は午前授業と言いつつ大体1時すぎる。ﾀﾋね。



1時は午後だっつーの。






そうこう考えてるうちに学校に着いてしまった。





母｢じゃあお母さん今日 仕事1時までだから、迎えに来れるから。じゃあね。｣


『はぁい、いってきまー…す』




このいつもの会話をして私は車を降りて正門をくぐる。






みんなは自分の教室に直行だけど


私は保健室に直行。





この学校の匂い、ホントに嫌い。

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