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時透の質問 ページ36

隊服が届いてから何日か経ち、霞柱の時透さんと任務に行くことになった。


宇髄さんの説明によると、同い年らしい。


でも柱合会議で見たときは、ずいぶん大人びて見えたな。



ところで、柱二人必要な任務ってなんだろう。


そんなに厄介な鬼なのかな。


するとそれを見計らったように鎹鴉の虹(にじ)がやって来た。


私の鎹鴉は人語を操れないので、文書を足に巻いてやりとりする。


なんだろう。


【愛する我が子、Aへ


今日の任務の目的は、無一郎と息を合わせること。


来る鬼舞辻との戦いでは、仲間との協力は不可欠になる。


その時の為にも、2人で連携して戦うように。


いい報告を待っているよ。】



お館様の気遣いはとてもありがたい。


今まで単独行動が多くて、誰かと連携して鬼を倒すことはなかったから、慣れるようにってことだと思う。


でも、時透さんは人と協力する人なのだろうか。


私に言えたことではないが、柱合会議の様子では他人に興味が無さそうだった。


これは私のためだけの任務ではないだろう。



・・・


そうこうしているうちに待ち合わせ場所に着いたようだ。



「来るの遅いよ。待ってたんだから。」



なぜか不機嫌な時透さん。




おかしいな。

現地の情報を集めるために、集合の四半刻前にはきたはずなんだけど。



『お待たせして申し訳ないです。なぜそんなに早くいらっしゃったのですか?』



時透さんは眉に皺を寄せたまま言う。



「お館様の連絡、覚えてないの?連携して鬼を倒すんだったら、互いのこと知っとかないと。」



それはそうだ。私は時透さんの呼吸と年齢しか知らない。



『そうですね、すみません。


では、藤の花の家紋の家にでも移動しましょうか。』



「そうだね、行こ。」


頼むから機嫌悪いのは直してほしい。




不安だらけで奇妙で珍妙な本日の任務は始まった。

▽→←▽



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作者名:暁 夕暮 | 作成日時:2022年4月6日 14時

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