宇髄の来訪 ページ19
「邪魔するぜ。」
邪魔するなら帰って、と言いたくなるのを寸でのところで堪える
『はい…。音柱さんでしたか。どうぞお上がりください。お茶をお出しします。』
一体何しに来たんだろう。暇なのかな。
「ああ、すまねえな。」
甘露寺さんの家に滞在して3日目
早々の来客だ
音柱さんに甘露寺さんから教えられたお茶を出す。
「ん、うめぇ。」
『どうも。それで、今日は何しにいらしたのですか?甘露寺さんならいらっしゃいませんが。』
「そうか。突然来て悪りぃが、お前に柱の名前を覚えさせようと思ってな。」
『名前、ですか。そういえば存じ上げませんでした。』
蜜璃さんとしのぶさんしか知らない。
他の人は上の名前すら知らない。
接点とかなかったし
「俺らにお前の秘密が知られた以上、俺らとの任務が増える。名前とちょっとした豆知識でも覚えときゃいいだろ。」
『お気遣いありがとうございます。』
音柱さんは、ちゃぶ台に懐から出した紙を広げはじめた。
彼は紙の上の文字をなぞりながら言う。
「まずは俺から。俺の名前は宇髄天元。
忍びの家系で育った元忍者だ。嫁が3人いる。」
『お嫁さんが3人も!素敵ですね。』
「だろ。で、お前んとこの甘露寺蜜璃だ。
桜餅が好きらしいから、手に入ったら届けてやれ。」
桜餅?が何かわからなかったけど、見つけたら届けることにしよう。
『はい!』
昨日は私への質問ばっかりで蜜璃さんのことあんまり聞けなかったな。
「蟲柱が胡蝶しのぶ。
お前を助けた胡蝶カナエの妹だ。知ってると思うが、蝶屋敷で負傷した隊士の面倒を見てる。他にも女のガキが何人か働いてたはずだ。」
うん、つい昨日知った。
鬼殺隊内では常識なのかな、
『蝶屋敷には昨日行ってきました。神崎アオイさんという女性に会いましたが、他にもいらっしゃるんですね。』
他の子たちっていうのは看護師さんかな?
あんなに広い診療所を一人でとりまとめるのは大変すぎるし…
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作者名:暁 夕暮 | 作成日時:2022年4月6日 14時