Part - 3 (１) ページ15
そしてそれから …
遂にあたしは正式にプリズムショーデビューを果たし
一躍話題の人となった 。
目立つのは嫌じゃないけれど 、
やはりどこか小っ恥ずかしいのが本音 。
その事をみあさんに相談してみるも 、
あの人は羞恥心が無かった事に気付き
盛大に膝から崩れ落ちた 。
まぁ結局 、二人して悩んでいた所に通りすがった
Prizmmy☆ の先輩方に助けを乞うたのだが 。
「 … はぁ 〜 、てか 全然終わんねっス 〜 ！！ 」
あたしは今 事務所の新人 兼 雑用係として働いており 、
今日は雑用として 開店前のカフェのお掃除をしている 。
なんでも このカフェは事務所が所有している物で 、
建物の真ん中にあるリンクでは
日々 色んなスタァがショーに利用しているらしい 。
… いや凄いことは凄いんだが 、
如何せん広すぎと言いますか 一人じゃやり切れない
と言いますか ……
んもう 、もうちょい人員用意してくださっても
良かったんじゃねぇスかねぇ … ？！
「 …… リンク 、きらきら 」
「 わひゃあっ ！！？ 」
ふと 後ろから声が聞こえた 。
それは 、大層可憐で透き通った 感情の見えない声だった 。
振り向くと 、青色の髪をした女の子が
リンクを熱心に見つめている 。
… そういや 、ここはまだ店を開けていないよな ？
不信感と疑問点を抱え 、その少女に問うてみた 。
「 あのぉ … お嬢ちゃん ？
ココ まだ開店してねーんすけど …… 」
「 …… あなた 、 虹の かおり する … 」
…… どうやら 、言葉が通じないっぽい 。
諦めた顔をして 再度掃除に取り掛かろうとした 。
にしても 、虹のかおり って何だ ？
あたし そんな臭かったかな …… ？？
悶々と思考を巡らせると 、
いつぞや頂いた レインボーチャームの事を思い出した 。
「 あっ 、もしや レインボーチャームの事 スか ？ 」
聞いてみると 、少女は瞳を輝かせた 。
「 … 私 、りんね 。 」
「 えぇ嗚呼 、はい ……
あ 、あたしは ライカ っスよ … ？ 」
不意とした瞬間に 名前を教えてもらい 、
素っ頓狂な声をあげてしまった 。
これは … あたし悪くね ー っスよね ？？
「 ライカ 。一緒に 、踊ろう ？ 」
急なのに 、
あたしの袖を引く姿が なんだか愛らしくって 。
「 … いいっスよ ！ 」
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作者名：かんぱん | 作成日時：2023年11月12日 20時
