第三章：初恋/照れ顔 ページ24
阿鳥くんは顔も
スタイルも良いからなぁ。
A「モテないワケがないね。
とっかえひっかえ…羨ましい限りだよ」
大外「塚原さん風に言えば、
牛丼屋なみに回転率が良いってさ」
音子ちゃんらしい言い回しだ。
阿鳥「好きでとっかえひっかえしてるワケじゃ
ないからね！？いつもフラれてるの！」
A「フラれてもすぐ次が来るじゃん」
阿鳥「そんなの全然嬉しくない。
1人の人と長く付き合いたい……」
A「へぇ。やっぱ真面目だ」
瑪瑙「そう言うAちゃんはどうなの？
可愛い顔してるし、それこそモテそうだけど…」
A「そうでもないよ。いつの時代も
大和撫子な黒髪美人がモテるからなぁ」
大外「派手な髪色してる分、警戒もされそう
だよね。自我が強そうな女は近寄り難い」
A「それです。まぁ彼氏いた事は
あるけど…どれも長続きしませんでした」
大外「阿鳥さんタイプだ」
阿鳥「その使い方はちょっと…」
A「いやでも流石に…
牛丼屋なみの回転率には敵わないよ」
阿鳥「Aちゃんも、からかってるよね？」
A「え〜〜〜？」
阿鳥「…まったく、もう」
大外「その悪戯っぽい笑顔も
少し塚原さんに似てる」
A「え、笑ってました？」
大外「うん」
阿鳥「……」
A「阿鳥くん？」
阿鳥くんが顔を見てくる。
阿鳥「笑わないより良いよ」
A「……」
ちょっとびっくりした。…そういや、
前にも笑えばいいのにって言われたな。
自分の笑顔は大嫌いだけど…
A「…///」
少しだけ、照れてしまった。
瑪瑙「あら？酔ってきたのかしら？(ｸｽｸｽ」
A「そーだね！久々に飲んだから
いつもより酔うのが早いみたい！」
瑪瑙さんは酔いのせいだと言っているが…
多分、わかってるな。
大外「案外、顔に出るね」
A「エッ」
大外「酔うと出るって話だよ」
大外様もわかってる顔だ。
…まぁでも、
阿鳥くんが気付かなければいいや。
彼は鈍感なようで、本当に酔ってて
赤いだけと思ってるみたいだし。
A「…ふあ〜、
机がキンキンに冷えてやがる…」
阿鳥「なんか聞き覚えが…」
大外「ソフトなF原T也だったね」
それ実際はF原さんのモノマネで派生してるだけ
だからね？本家は床じゃないからね？
A「ふぅ…」
照れを隠すために
ペースを上げて焼酎を飲んだ。
火照った頬をバーカウンターの机に
当ててだらける。
A「ん…ねむ……」
寝不足の体はそろそろ限界のようだ。
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作者名：麦兎 | 作成日時：2019年6月25日 0時
