番外編。桜、咲いて散る。≫浅野学秀。 ページ20
それからしばらくして、俺はもう２年になった。
あの日見たAさんの笑顔はずっと頭を離れない。
未だに会えずにいるのに、会えなければ会えないほど会いたくなって。
正直、自分が情けなくなるほどだ。
荒木「浅野君、挨拶だよ」
浅野「ああ、そうだな」
２年の始業式。
去年同様、全校生徒の前で挨拶をする。
檀上に上がり、生徒たちを見下ろす。
浅野「……！！」
壁際に立つ教師達に混ざって、壁に背を預けるように座ってる女子生徒が……。
態度悪いな。
でも、来てたんですね。珍しく。
………ん？
浅野「Aさん！！」
始業式も終わり、帰ろうとする生徒を呼び止める。
A「おー、浅野君。１年で随分立派になるもんだねー。来年も楽しみだよ」
浅野「というか貴方卒業したのでは！？」
A「留年。ほら、不登校だから」
浅野「中学で留年……」
A「ま、最近仕事落ち着いてて暇だったし。遊びに来てみた」
浅野「遊びにって……」
A「どう？支配の調子は」
浅野「そこそこです。ああ、そういえばAさんとＡ組で一緒だった寄居さん、夏休み明けあたりから成績落ちてＥ組行きましたよ」
A「あちゃー。だから疲れないようにって言ったのに」
浅野「Aさんは……いろんなことをよくわかってますね」
A「そんな事ねーよ。まだまだクソ生意気なガキだし」
浅野「そうですか？」
A「そーそー、ただちょっと、浅野君より２年長く生きてるだけ」
やっと会えたって、会話は至って普通。
だけど実は結構嬉しく思う。
浅野「あの、学校は……」
A「来ないよ」
浅野「そうですか……でも、俺は諦めません」
A「へ？」
浅野「これからも、追い続けます」
Aさんの事も、支配してみせる。
登校はもちろん、
俺の隣で笑っていたいと
貴方からそう願う様に。
A「追うって……何を？」
浅野「それは、言えません……///」
A「……？」
生徒も先生も理事長も、そしてAさんも。
今も昔もこれからも、俺の目標は変わらない。
全てを支配する事。
３年生になり、Aさんに彼氏ができた。
テストでは俺と張り合っていた奴。
どうするのが一番貴方の為になるのか。
悩むこともあった。
………が、
それはまた、別のお話。
ＥＮＤ．
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増殖系アイロン(プロフ) - 1日で一気読みさせて頂きました！とても面白くて、止まりませんでした笑 読み終わって、今すごく感動しています…よく分かりません自分でも… (2016年3月18日 21時) (
レス) id: 6664af73e7 (このIDを非表示/違反報告)
麦兎(プロフ) - 優子さん» ありがとうございます！そこ人気なんですよ(笑)文字数でネタ減らしたのが大変でしたねｗ (2015年5月23日 18時) (レス) id: c519893dec (このIDを非表示/違反報告)
優子 - part2あたりの改造朗読めっちゃ面白いです！気に入っちゃいました！ (2015年5月22日 21時) (レス) id: e909545786 (このIDを非表示/違反報告)
麦兎(プロフ) - カグサさん» ありがとうございます！楽しくかけました(笑) (2015年4月14日 15時) (レス) id: b496abcf67 (このIDを非表示/違反報告)
カグサ(プロフ) - お疲れ様でした(^O^)／ 面白かったです^ ^ (2015年4月14日 6時) (レス) id: 754d74c58c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麦兎 | 作成日時：2015年3月21日 1時
