027 制服 ページ27
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｢大貴くんって、彼女とかいるの？｣
カラン、と麦茶の中の氷が音を立てる。
大貴｢いないよ。｣
｢…そっか、｣
大貴｢何、安心した？｣
またニヤニヤして。
ん？って顔を覗き込んでくるその顔。やめてよ、そういうことするから、ユキさんが知らないだけで、本当は誰かと……って思っちゃうのに。
大貴｢冗談だって。あーあ、高校最後の夏に彼女ナシって、こんな寂しいことある？｣
｢……最後の、夏？｣
大貴｢そう。まあ大学も楽しいだろうけどさ。制服着てデートできんのもあと半年なんだよ？｣
それなのにさぁ、って。縁側で足を投げ出したまま、ごろーんって寝転がった大貴くん。頭の後ろで手を組んで、空を眺める姿が可愛い。
｢…………制服？｣
大貴｢うん、あれ。あそこにかかってるやつ。｣
そう言って大貴くんが指さした衣紋掛けには、シャツとズボンがかかっていた。
｢……制服って言うんだ。｣
大貴｢そう。まあお嬢様にはわかんねーかもだけど？｣
あ、またその顔。……もう。
大貴｢ごめんて(笑)でもさ、この制服も、たった３年間しか着ないんだよ？もったいなくない？｣
うーん……、
｢だからいいんだよ。｣
大貴｢ん？｣
｢たった３年間しか着ないから、特別なんだよ。ずっと着られるなら、きっとドキドキも減っちゃう。｣
大貴｢……、｣
大貴くんは、わたしの話を聞きながらじっとこっちを見つめていた。あと半年しか見られないなら、それを着ている大貴くんが見てみたいな。
｢こっちには、素敵な洋服があるんだね。｣
大貴｢………こっち？｣
｢っ、｣
おっと、失言。気をつけないと。
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むぎ(プロフ) - まくるさん» ありがとうございます！大変なご時世だからこそ、少しでもみなさまの息抜きになればと思っています(^ ^) この新作もキュンキュンしていただけるように頑張ります。これから色んな展開が出てきますので、最後までよろしくお願いします☆ (2020年7月4日 19時) (
レス) id: 88d801cec9 (このIDを非表示/違反報告)
まくる(プロフ) - 初コメント失礼します。新しい作品ですね、おめでとうございます！いつもキュンキュンしながらむぎさんの作品を拝見させて頂いております。こんなご時世で大変かもしれませんが、自分のペースでいいので更新頑張って下さいね♪ (2020年6月28日 18時) (レス) id: 968d5c61de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎ
| 作成日時：2020年6月28日 15時
