センセイ失格(２)

084 可愛い彼女 ページ35

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涼介｢はぁ〜〜〜、最っ高！｣








ベンチの背もたれに体重を預け、青空に向かってぐーっと伸びをする涼介くん。









｢ふふふ。悪いことしてる気分だね。｣





涼介｢いや立派な悪いことだから(笑)｣









校舎裏にあるベンチ。

誰からも見えないこの場所は、日当たりも抜群で授業中はとっても静か。お昼寝もできそうなくらい、サボるにはもってこいの場所。









｢…………どうして来てくれたの？｣





涼介｢んー？……そりゃあAちゃんが寂しそうにしてたら連れ出しちゃうよ。彼女だもん。｣





｢っ、｣









涼介くんはもたれ掛かっていた体を起こして、わたしを見つめ、爽やかに笑う。少女漫画から飛び出してきた王子様みたいだ。こんな、平凡な女の子と付き合っちゃうところなんて特に。









｢……ほんとに、わたしでよかったの？｣





涼介｢もうー、何回言わせんの。Aちゃんがいいの。｣









ふわりと笑いながら、ぽんっとわたしの頭に手を置いてくれる。

伏せ目がちだったわたしの瞳を覗き込み、全てをわかったように微笑む涼介くんは、わたしよりずっと大人に見える。年下の男の子にここまで気を遣わせて、悪いなぁと思うのにわたしはまだまだ大人になれない。









涼介｢そんな顔しないの。｣





｢…………うん、｣





涼介｢俺が守ってあげるって。大丈夫。｣









甘く蕩けそうなその声にコクリと頷くと、｢ん。｣と満足そうに笑い、ぎゅっと抱きしめてくれた。









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