008 太陽みたいな ページ8
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あれから1年。
いろんなことがあって、無事に2年生になったわたしたちは、あろうことか今年も同じクラスになった。
クラス発表のときの大ちゃんときたらもう…嬉しそうで嬉しそうで、こっちが恥ずかしかったくらい。
帰り道にある小さなお地蔵さんに向かって
大貴「ほんっとにありがとうございます、」
大貴「俺、なんっでもしますから!」
なんて、手をスリスリしながらお礼を言ってはわたしのほうをちらっと見て
またお地蔵さんに、今度はなにか小さな声でお願いごとをしてた。
目をつぶって、てのひらを合わせて。
「なにお願いしてたの?」
大貴「んー?Aちゃんの彼氏にしてください、って」
「………、」
聞かなきゃよかったな、薄々わかってはいたけれど。
またいつもみたいな顔をしてしまう。
どう返したらいいんだろうって、きっと迷ってることも大ちゃんはわかってて。
大貴「……………ってのは冗談。ほんとは、今日の夜ごはんオムライスがいい!って言ったの。ふふふ」
「………うそばっかり、」
大貴「……………」
こんな日々がつづいてる。
どうしてこんなに、好きでいてくれるんだろう。
こたえられないのに。
わたしが抱えてるもの、なんだか大ちゃんにまで背負わせるような気がするんだもん。
きっと付き合って彼氏になっても、いい思いはしないだろうし。
………なくしたくないんだよ。
その、太陽みたいな笑顔。
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有(プロフ) - なんだこの小説!!超キュンキュンします!!続きも一気に読み進めます!!! (2017年12月9日 23時) (レス) id: 074c0f6b92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぎ | 作成日時:2017年4月2日 22時