028 きらいになったり ページ28
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「それは、言えないの………ごめん、」
大貴「……そっか、」
「でもね、大ちゃん」
大貴「いいって。きらいになったりしないから、安心して?あんなイケメンが現れたぐらい、なんてことないんだから。ね?」
ふふふ、ってまた無理したような笑顔。もう完全に手が止まってしまったわたしの分も、パクパクとお好み焼きを食べてる姿でさえも。まだ言い足りないなにかを、我慢してるように見えてならないの。
大貴「あ、ここめっちゃうまいとこ。」
「えっ、」
大貴「ほら、あーんして?」
お餅とチーズがたくさん入った1番おいしいひとくちを、わたしに向かって差し出してくれる大ちゃん。少し、ためらいつつも……
「ありがとう、」
大貴「あ、待って。熱いかも。」
「い、いいよ。自分でできるから……」
ヤケドさせちゃったら大変、ってにこにこしながらフーフーしてくれる大ちゃんに呆れつつも。その優しさに、チクリと胸の痛みすら感じる。
きちんと冷ましてから食べさせてくれたひとくちはすっごくおいしくて、どう?って笑う大ちゃんに、わたしも笑って返すのが精一杯で。
大貴「……かっこいいよな、あの人」
コップのお水を流し込みながら、ため息をつくみたいに小さな声で、大ちゃんがつぶやいた。
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有(プロフ) - なんだこの小説!!超キュンキュンします!!続きも一気に読み進めます!!! (2017年12月9日 23時) (レス) id: 074c0f6b92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むぎ | 作成日時:2017年4月2日 22時