恋しくて恋しくて。 (ページ22)

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022 モヤモヤページ22

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｢ねぇ、｣

光｢んー？｣

やっぱり今日はモヤモヤする。カウンターの椅子に座って、食器を洗うひかの目の前で。

｢なんでひかは強いの？｣

光｢ふふふ。いきなりどうしたよ、｣

｢強いじゃん。この前だって……彼女さんとさ、｣

光｢その話はもういいのー(笑)｣

おりゃっ、って。わたしの顔に向かって手をパってして、水をかけてくるから咄嗟に顔をそむける。

｢もう……濡れたぁ、｣

光｢ごめんごめん、かけすぎちゃった(笑)｣

｢まじめに聞いてるんだよ？｣

光｢兄ちゃんと比べてもしょーがないでしょ、｣

わたしの反応がイマイチだったのか、ちゃんとまじめに聞いてるって伝わったのか。ひかもちょっと真剣な顔になる。

それ言われちゃったらおしまいだけど……
わたしだってふつうに、

光｢Aは女の子だもん。｣

｢……そ、んなの関係あるの？｣

光｢わかんないけど、おばさんには言われたことある。それに俺、お兄ちゃんだしね。｣

｢おっきくなったら強くなれるの？｣

光｢うーん………大きくなったらっていうよりさ。大きかったじゃん。あの時にはもう。｣

｢うん、｣

光｢少なくとも、お前とは違ったと思うよ？感じ方とか、そういうの。｣

うんうん、って聞き入れてる間にいつのまにか洗い物も終わってて。わたしだけがカウンターに取り残されたまま、ひかはリビングでテレビをつけている。

モヤモヤって、いつになったら消えるんだろう。

わたしの中に埋め込まれたものはさ、そんなに大きなものだったのかな………

こんなに、毎日を左右するくらい？

大ちゃんの気持ちにさえ、応えられないくらい……？

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