22.〈爆発と銃声と〉 ページ23
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ドォン!!!
『!?』
探偵社へ向かっている途中、突然街に響いた爆発音。
音のした方へ行ってみると、かなりの人だかりができていた。
野次馬の一人に聞けば、如何やら車が爆発したらしい。
事件か事故か…
どちらにしろ、この物騒な街では珍しい事では無い。
今優先すべきは、社長の命。
『急がないと、』
Aは人だかりから離れて、再び探偵社へ向け走り出す。
『……?』
ふと、視界の隅を警官の制服が横切った。
恐らくあの爆発で出動したのだろうが……
『(何で路地に…?)』
警官が走って行くのは、爆発現場から正反対の方向。
その先にあるのは薄暗い路地だった。
怪しく思ってAは足を止める。
まるで何かから逃げる様な背中が消えて行った路地の奥は、建物が入り組んでいてよく見えない。
……普段の自分だったら、間違いなく入って行っただろう。
でも、今はこんな処で立ち止まっている場合じゃないのだ。
それに、もう不用意に路地裏には入らないと決めたじゃないか。
『……よし』
そう自分に云い聞かせて、路地から離れる。
その時だった。
パァン!
突然、銃声が辺りに響いた。
『!、』
反射的に足が止まる。
音の元は、あの路地の奥だ。
────これでもう、避ける理由はなくなった。
『あー……もう!』
社長、少しの道草を許して下さい。
そうAは心の中で請うのだった。
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奏翔 - とても面白いです!更新待ってます!頑張ってください! (2023年3月21日 20時) (レス) @page50 id: 49dd49021f (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - とても面白かったです!更新楽しみにしてます! (2023年3月17日 10時) (レス) id: e237c48342 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - 瑠李さん» ありがとうございます!( ;ᵕ; ) これからもお付き合い頂けると嬉しいです! (2023年2月3日 7時) (レス) id: 064241d233 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - ゚+。:.゚おぉ(*゚O゚ *)ぉぉ゚.:。+゚めっちゃ楽しみに待っていました٩(๑>∀<๑)۶更新ありがとうございます<(_ _*)>麦子さんの小説は大好きです。頑張ってください。これからも応援してます。 (2023年1月19日 0時) (レス) @page48 id: 6b9c5dcab8 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - Senaさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです…😭更新頑張ります! (2022年5月2日 1時) (レス) id: 064241d233 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦子 | 作成日時:2018年4月28日 20時