ちょっと強くなりすぎた。2【hpmi】

番外編 6 ページ12

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「女と遊びてぇならキャバクラ行けやクソガキ共」

「やっ、山田一郎と碧棺左馬刻……！？」





突然の2人の登場に動揺しまくる4人組。

私の肩を抱く一郎さんに「大丈夫か？」と聞かれたので、戸惑いながらも頷いておいた。

…ていうか、左馬刻さんの殺気半端ない。

人殺せそうな位だよ？





「…もぉ〜、キミ達騒がしいよぉ？」

「ヒッ…！あ、飴村乱数…！！！」





4人組が座るボックス席の隣。

仕切りの上で頬杖をつく飴村さんが現れた。

そっか、そういえば隣の席だった。


一郎さん、左馬刻さん、飴村さん。

知っての通り、彼らはかの有名な元The Dirty Dawgのメンバーである。

こうして3人も揃うのはちょっとした事件に等しい。

あと神宮寺先生も来たら、世間はしばらくの間騒がしくなるだろう。





『……これ以上騒ぎを起こす様なら、こちらもそれなりの手段を取ります』





4人組の勢いが無くなった隙に、追い討ちをかける。

もし彼らがヒプノシスマイクを持っていたとしても、この有名人達の前ではきっと出す事もできないだろう。

まあ抵抗するなら私が力尽くでねじ伏せても良いし。


「どうします？」

と、震え上がる4人組に爽やかな笑顔を向けた直後。



カランカラン、と新しいお客様の来店を知らせるベルが鳴った。

反射的に入り口の方へ顔を向けた私は、そのお客様の姿を捉えた瞬間に「え」と思わず固まってしまった。





「……おや？」

「……！！！！」


「寂雷さん！」

「先生…？」

「…げ」


『……わーお…』





何と言う事でしょう。

まさかまさかの、神宮寺先生のご登場です。

フラグ回収お疲れ様です。


私達の姿を見つけると、先生は？を浮かべた顔で首を傾げた。

まあこんな状況、すぐには理解できないよね。





「「「「す、すすすすすいませんでしたぁぁぁぁッ！！！！」」」」





神宮寺先生の姿を確認するなり、4人組は一斉に席を立って逃げ出した。

何とも無様な結末だ。

扉が閉まると、店内の緊張した空気が一気に緩んだ気がした。





『すみません…ありがとうございました。一郎さん、左馬刻さん、飴村さん』

「良いんだよ。あれは見てられなかったからな」

「つか一発殴ってやれば良かったじゃねぇか」

『か弱い女の子はそんな事しません』

「そぉーだよ、お姉さんはそんな事しないよ〜」





どこがか弱いんだよ、なんて言う左馬刻さんを小突いて、私は神宮寺先生の元へ。

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