ちょっと強くなりすぎた。【hpmi】

04. ページ6

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不思議な人に出会った。



路地裏で出会ったその人は、びっくりするくらい強かった。

近道する為に通ったその路地は、イケブクロの中でもあまり治安が良くない。

そんな所に集まるのなんて喧嘩好きな奴らばっかだ。


なのに、彼女は自分よりもずっと大柄な男を、1人で何人も倒してた。

そいつらだって弱くはないはずだ。

俺も喧嘩には自信があるが、あんな人数でこられたら勝てるかどうか分からない。


でも彼女は軽い身のこなしで攻撃を避けては、びっくりする程の強力な拳や蹴りで男達を吹っ飛ばして行く。






『あら、もう終わり？』





嘲笑うような声。


男達を戦闘不能にするのに、5分もかからなかった。

これには流石に俺も言葉が出なかった。

自分の目で見た事なのに、信じられない。






「なあ！アンタ！」





気付けば、彼女に声をかけていた。


近くで見ると、ますます信じられなくなった。

スカートから伸びる脚は「運動？ナニソレ美味しいの？」と言わんばかりの白さと細さだし、

大きめのパーカーの上からでも華奢な事はよく分かる。

フードを目深に被っていてマスクをしているから顔はよく見えない。

でもちょっとテンションが上がっちまって間近で見た時に綺麗な二重の瞳が見えたから、絶対可愛いとは思う。


こんな女の子の一体どこからあんな力が出るのだろうか？





「俺、山田二郎っていいます！」






知りたい。


そう、単純に思った。




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