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……あの男は、、あの事故で亡くなったんか、、。
もうこれで、、Aの憎む相手はおらん。
そう考えると、ホッとしてまった。
こんな言い方良くないけど、安堵からか急に疲労感に襲われて、またゆっくり目を閉じた。
.
.
次に目を開けると、目の前には泣き顔のAがおった。
『、崇くんっ、、！！』
「A、、！大丈夫なんか？」
『あたしは何も。でも崇くんが、、こんなこと、、、』
「大丈夫やって、普段の筋トレのおかげかな、笑
先生も寝とれば治る言うてた」
『ごめんなさい、崇くんをこんなふうに巻き込んじゃって、、』
「ええんやで。」
『だけどっ、、、、！！』
「……A。
…ええか？よく聞きや。…あの男は亡くなったんやって。」
『えっ、、』
「……当然の報いや。」
『、、、。』
「……もう、終わったんや。これ以上、憎しみを引きずったらあかん。
俺が言うたこと覚えとるか？
…俺たちはあそこで、誰とも会うてへん。死のうとして包丁を持ち出したAを止めようとして揉みあっとるうちに俺が怪我をした。ええな？」
『、、、っ』
「ええな？！」
『、っ、うん、』
強めの俺の言葉に、Aはビクッとして頷いた。
「俺はすぐ良くなるし、大丈夫やから。…あとは兄貴のことだけ考えてやり。」
『、、、でも…』
「A。ええか？せいぜい事実としてあるのは、俺とあの男が殴り合いしたことだけや。
俺たちは事故には関わってへん。あの男は運が悪かったんや。俺の怪我やって一緒や、Aの意思とは全く関係ない。昨日は何もなかったんや。何もない。ただ俺とAの痴話喧嘩やったんや。」
『、、、』
「……変に騒ぐことはあらへん。事が大きくなってみ？
無駄にばーちゃんら心配させるだけや。な？
直接俺たちが手を下した訳やない。ほんまに偶然ああなったんや、、。気持ち悪いかもしれへんけど、これが俺たちの罰やと思って墓場まで持ってこ。」
『、、、う、ん、、。』
「…兄貴のこと、、もう静かに眠らせたろ、、、。」
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作者名：ふう
| 作成日時：2021年8月9日 23時
