最後のひとかけらを君に2 (ページ40)

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『……私ね、、、。狡いんだよ、、。
私、崇裕に嫌われたくないんだ。』

「……」

『崇裕の気持ち、ちゃんと分かってる。
本当は私も、一緒に居たい。私だって同じなの。崇裕のためならなんだってしたいと思ってる。
崇裕が迷惑なんて思わないって、頭では分かってるの。
だけどやっぱり、何もできなくなっていって、お荷物になって…がっかりされるのが怖いの。
崇裕が悲しい顔するの、見るのが怖いの…。
崇裕のこと信じてない訳じゃないの。
だけど自分のこの先のことを考えると、怖くて仕方がないの。
崇裕が苦しむことになったら、、、私はきっと、後悔する……』

「………ありがとな、気持ち、教えてくれて。」

『……』

「…前の、大ばあちゃんの話……、」

『…？うん、』

「やっぱり、Aは俺の思った通りの子やなぁって思ったんやわ。
優しくて、愛情豊かで。
…A言うてたやん？返事はしてくれへんかったけど、きっとニコニコ話聞いてくれとる気がしてたって」

『うん…』

「それってやっぱり、Aがたくさん愛情注いでもらってたからやと思うねん。大ばあちゃんも、Aも、お互い大好きやったんやなぁって。
会話できんくてもそう思えるって、想いが通じとった証拠やと思うねん。

…俺たちがもしこの先、今まで通りの生活ができんくなって、会話ができへんくなるときがきたとして。
それでも俺は変わらずAが好きやし、愛おしいし、幸せやし、きっとAも幸せやって思ってくれとるってわかると思う。
俺たちは想い合っとる、通じ合っとるって、俺、自信があんねんな、、、笑」

『……』

「……がっかりなんてせえへん。病気のこと理解できるように勉強するし、ありのままのAを受け止めたい。
前も言うたけど、元気でも病気でも、俺にとってはAはAやねん。
そのままのAが好きや。
もし2人の生活が難しくなってしまったら、そん時はこっちに来よう。
Aが無理せんように、俺も自分が苦しくならんように、絶対に気をつける。
やから、お願いや。
それまではできる限り、そばにおらせて欲しい。お願いします。」

『、、、っ、、』
　