最後のひとかけらを君に (ページ42)

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『ふふ、』

水を飲むと今度は体温計を渡してくれて、崇裕もベッドの端に腰掛けた。

「まだやっぱ顔赤いな、なんか食べられそう？」

『んー、少しなら。ちょっと喉痛い。』

「ほんま？しんどいなそれ。ほんならちょっとだけ食べて薬飲もな、」

ピピピっと電子音が鳴って見てみると、38.3℃。

「わっ！まだそんなあるんや！寝とき寝とき！
俺なんか食べられそうなもんと薬持ってくるわ、」

『ありがと、』

.

.

薬を飲んで横になる。

「…昨日、あそこの店寄ってきてくれたんやな？」

『あっ、私どこに、、』

「夜、食うたで！めっちゃ美味かった。ほんまありがとうな。
まだAの分残っとるけど、食べれなさそうなら俺食うとくで？笑」

『ふふ、いいよ、笑』

「うそうそ、笑
ごめんな？俺もうすぐ出なあかんねん。
もし起きて食べれそうやったら、温めて食べ？」

『うん、ありがと。』

「付いててやれんでほんまごめんな？
スマホ、ここ置いとくから、なんかあったら連絡しいや？」

『うん、大丈夫。』

「心配やなぁ、少しでもおかしかったら救急車呼びや？我慢したらあかんで？」

『大袈裟だなぁ、笑』

「ふへ、笑」

そう言いながら崇裕が優しい顔で頭を撫でてくれてて。

そのうちにものすごい眠気が襲ってきて、いつのまにか眠ってしまった。

なんとなく、唇に柔らかい感触がそっと触れた気がするのは、、夢なのか現実なのか、、、。

　

　