これはただの、愛のお話。1 (ページ42)

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小「なんなんそれ？やばい仕事ってこと？薬？」

「いや、そういうのやなくて、」

中「…もしかして売春か」

「…まぁ、……そう。」

小「ぇえっ！」

重「はあ？」

桐「…それ、やばいやつちゃうん、
そんなん知れたら相当やばいで、崇裕も俺たちも。」

「いや、もうしてへんし…、その、な、しゃあないんやって、そうしな生きていかれへんかったんやから…。
そん時は怪我させられとって動けんくらいやって、
思わず連れて帰ってまって…
そんで話聞いたらそう言っとって…
淡々と話しとったけど、泣きそうなんこらえとるし…見てられへんくて、住み込みでお手伝いさんやってくれって頼んだんやわ。」

6人「…。」

「俺も、相当びっくりして…。
やけど、仕方なかったんや、きっと。
頼れる人1人もおらんくて、働きたくても、方法もわからん。
同じ年頃の子たちは大学行ったり友達と遊んだり好きなもん食べて楽しいところ行ったりしとるのに、
その子はたった1人、その日生きてくだけで精一杯やったんやで。」

6人「…。」

　