同期であり精神安定剤 ページ27
(藤原side)
気づけば入所歴が1番長くなっていた。
年齢も20歳を過ぎてそこそこ経ち、「先輩」という立ち位置で扱われることが多くなった。
それが苦ではない。
大人になったからこそできる仕事もあり、自分の活動範囲も広くなり、交友関係も広がった。
仕事だって楽しいし、オフも楽しい。
でも、どこか息苦しくなることがある。
小さな時は先輩に甘えたり構ってもらえることが多かったが、今は周りを見守るポジションに自然と経つようになった。
バラエティーでの役割を褒めてもらえることも増え、周りからの期待も増えた。
何度も壁を越えてきたし、その度に自分の力にしてきたが、それでもやはり揺らぐことはある。
そんな時、自然とみなが隣に居てくれる。
藤原「みな、？」
『ん？』
藤原「いや、なんもない」
なんとなく甘えたいけど楽屋には他のメンバーも居るし、無意識のうちに遠慮してしまう。
長尾やみっちーはすぐ甘えられるもんなぁ、こういう時にグループ内の年下組が羨ましくなる。
そんな俺を見越してか、みなが俺の腕を軽く引いて「喉乾いたから飲み物買いに行こ」と楽屋から連れ出した。
何を買うんやろ、またコーヒーか？
こいつカフェイン中毒になるんやない？
なんて考えてると自販機横のベンチに座らされ、みなは何も喋らず俺の好きな飲み物を買って渡してくれた。
藤原「えっ？コーヒーやないん？」
『あれ？丈一郎ってコーヒー好きやったっけ？』
藤原「いや俺はこれが好きやけど。」
『ほな良かった。それ飲みや。』
藤原「これみなのやないん？」
『違うけど？』
奢ってもらい少し困惑していると「口移しで飲ましたろか」と茶化されたので「要らんわ！」とつっこみ、ジュースを一口飲む。
するとみなが隣に座ってきて、優しく頭を撫でてきた。
藤原「ちょ、」
『今俺らだけやねんから遠慮すんなや。』
藤原「どういうこと、」
『何年の付き合いやと思ってるん、丈一郎の考えてる事は全部分かるで。隠そうとしても無駄。』
藤原「…ありがと。」
さっきまでもやもやしてた何かがふっと消え、みなの大きな手で撫でられるのが心地よくてつい身を預けてしまう。
みなはそのまま優しく抱き締めたあと、背中を何度か摩って『俺と2人の時はお兄ちゃんにも先輩にもならんでええよ』と話しかけてくれた。
『お礼は今度オリックスの試合連れてってな』
その優しい微笑みはこれから先も俺の精神安定剤になるんだろう。
(Req)原石からは逃げられない�、�←君からの贈り物と共に育つ(11/28)
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麦茶(プロフ) - あずさん» 下の名前を変換できるようにしていますが、作中では「みなくん／みな」といったあだ名を使うことが多いです、申し訳ございません。 (2022年5月2日 14時) (
レス) id: 0e6fdc2bac (このIDを非表示/違反報告)
あず - 名前固定なんですか？？？変換した名前がいいんですけど (2022年5月2日 11時) (レス) id: 4f57076612 (このIDを非表示/違反報告)
おひさま(プロフ) - 年下組って恭平までじゃないんですか？間違っていたらごめんなさい💦 (2022年1月1日 21時) (レス) id: 2366bd0fb2 (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ(プロフ) - 麦茶さん» お忙しい中ありがとうございます！楽しみにしていますね！頑張ってください！ (2021年12月7日 3時) (レス) id: ce93f22c4f (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - MMT11O5さん» コメントありがとうございます！そうですよね、バランスよく書くように致します…！なにわちゃんや関ジュでの書きたいお話も書き進めているので、更新出来るのを待っていただけたらと思っています…！ (2021年12月2日 21時) (レス) id: 0e6fdc2bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麦茶
| 作成日時：2021年11月24日 23時
