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カチ…カチ…とマウスの音だけが響く部屋の中
俺は動画の編集を終えたところで深いため息をついた。
これで明日上げる動画は問題ない。
キヨ『何時だ…？』
独り言をもらし、スマホの画面をみるとAM3時を回ったところだった。
2時間ほど集中していたのかと、思うと同時に
そう言えば今、この家にはもう1人、人間がいることを思い出す。
風呂に入れ。と着替えを渡したところで、部屋に篭った俺は
連れ帰ってきた彼女が今どうしているのかは知らない。
家の中はいつも通りの人けのなさで
途端に不安になってきた。
キヨ『はぁぁ…』
2度目の深いため息をつき、飲み物を取るついでに…と
部屋を出る。
リビングへと繋がる扉を開けても、いつも通りの暗闇が広がっているだけ。
もしかして…出て行った…！？と焦ったその時
微かな寝息が聞こえてきた。
スマホのライトを部屋へ向けて照らすと、
ソファーでもなく、用意していた来客用布団でもなく、
床に小さく丸まっている姿があった。
貸してやった着替えは、細くて小柄なこの子には大きすぎたようで、
もはや何を着ているのか…と思うほど見当違いの半袖と短パンに袖を通したAは
小さな子供のようにも見える。
キヨ『気配消してんじゃねぇよ…』
安堵の、本日3回目となるため息をつき、俺は静かに
Aのそばにしゃがみ込んだ。
こうやって、家でも気配消して生活してんのかなぁ…
なんてらしくもないことを考え始めた自分に少し驚いた。
そもそも、見知らぬ、ましてや高校生の女の子を
家に連れ帰ってくるなんて……
普段の俺では絶対に考えられない。
原因があるとすれば、後先考えず俺に押し付けてきた友人。
そして、この子の親と話をしてしまったことだ。
どちらかと言うと二つ目が大きいだろう。
あの親の態度……
よくわからないけど、Aを家に帰してはいけないと思った。
キヨ『なぁ…Aのお兄さんよぉ。あんた俺の脳内、洗脳とかしてないよな？(笑)』
なんて、少しスピリチュアル的なことが頭に浮かぶ。
俺はどうやら本当にこの子の言うことを信じているのだと、今になって気づいた。
せめて布団で…
と置いておいた来客用布団を敷き、
起こさないように静かに抱き上げると、驚くほどの軽さに
びっくりして落としそうになる。
うん…なんか、一緒にいてやりたくなった。
よし。俺もここで寝よ。
Aを布団に下ろし、俺も隣に寝転ぶ。
色々考えんのやーめた！
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シロ(プロフ) - 今日見つけて一気読みしたんですがもう泣きそうです。更新楽しみにしてます！ (2月29日 11時) (
レス) @page35 id: 0f818d1e71 (このIDを非表示/違反報告)
むぎむぎ(プロフ) - honoさん» 読んでいただきありがとうございます！！頑張って更新しますので、最後までお付き合いいただけると嬉しいです！！！ (9月26日 18時) (レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
hono - 今日見つけて読んだんですけど面白すぎて全部読んじゃいました！！！これからも更新待ってます！ (9月26日 5時) (レス) @page26 id: f4c357a258 (このIDを非表示/違反報告)
むぎむぎ(プロフ) - 舞さん» 大変お待たせしました…！読んでいただきありがとうございます！最後までお付き合いいただけたらうれしいです！ (9月16日 15時) (レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新ありがとうございます！毎回楽しみに読ませてもらってます。 (9月16日 1時) (レス) @page26 id: 6cc5db9b1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎむぎ | 作成日時：2023年7月25日 16時
