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キヨ『なぁA。写真とか撮らなくていい？』
A「うん…いい！思い出残しちゃうと寂しくなっちゃうから！」
今日一日、というより昨日から
Aの言葉の節々で感じていたものがここに来て強くなった。
この子はもう…俺に会う気がない。
キヨ『そっか！まぁ、また来ればいいなっ！』
俺はそれを否定するように、次という言葉を言い続ける。
シンボルである城を背に、名残惜しさに引かれながら
俺たちは出口へと向かった。
キヨ『Aは子供の時とか、プリンセスとかそういうのに憧れたりした？』
A「んー。実はねあんまりわからない。映画とか見た事なくて。でもね！ピクサーの映画は好きっ！」
キヨ『あー。レトさんみたいなこと言ってるな(笑)』
A『レト兄、好きなんだ！』
キヨ『そんなこと前に言ってた気がする。何が一番好き？』
A『あのさ！リメンバーミーって知ってる！？私はそれが1番好き。』
キヨ『題名だけなら…知ってる。』
A「見た方がいいよー。あれは感動する。
メキシコにはね、日本のお盆みたいな日があって！
その日にご先祖様たちが死者の世界から帰ってくるの。主人公の男の子はね、その死者の世界に迷い込んじゃってね？
そこで優しいガイコツと出会って、冒険をしながら、帰る方法を探すの。」
キヨ『へぇ！思ってたより面白そう……』
A「メキシコの死者の日っていうのは今でもある文化なんだよー！お花をいっぱい飾って祭壇を作るの！
ご先祖様が迷わないようにお花の道を作るんだけど。
映画では、一面マリーゴールドが敷かれた道があって…
色彩もすっごく綺麗だし。見た方がいい！！」
キヨ『ははっ！めちゃくちゃ好きなのが伝わってきたわ！
わかった。今度見てみるね。』
A「うん。私マリーゴールド好きなんだー！
というより、映画見て好きになったのかも。」
キヨ『プリンセスに憧れなくても、やっぱりAは女の子だったのかー。好きな花とかそういうの。女の子の話題って感じ。』
A「お兄ちゃんは…私をなんだと思ってたの…？」
キヨ『……Aという生き物。』
A「なにそれ。なんか…やだ！」
俺は、初めて会った日では考えられない、
口を開けて声を出して笑うAから目が離せなかった。
あー…帰したくない。
この時間が、あの日々が…まだ続くんじゃないかと錯覚する感覚がとてつもなく嫌だ。
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シロ(プロフ) - 今日見つけて一気読みしたんですがもう泣きそうです。更新楽しみにしてます！ (2月29日 11時) (
レス) @page35 id: 0f818d1e71 (このIDを非表示/違反報告)
むぎむぎ(プロフ) - honoさん» 読んでいただきありがとうございます！！頑張って更新しますので、最後までお付き合いいただけると嬉しいです！！！ (9月26日 18時) (レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
hono - 今日見つけて読んだんですけど面白すぎて全部読んじゃいました！！！これからも更新待ってます！ (9月26日 5時) (レス) @page26 id: f4c357a258 (このIDを非表示/違反報告)
むぎむぎ(プロフ) - 舞さん» 大変お待たせしました…！読んでいただきありがとうございます！最後までお付き合いいただけたらうれしいです！ (9月16日 15時) (レス) id: 0ab5c4428c (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新ありがとうございます！毎回楽しみに読ませてもらってます。 (9月16日 1時) (レス) @page26 id: 6cc5db9b1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎむぎ | 作成日時：2023年7月25日 16時
