顔も知らない君に恋してもいいですか

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キヨ「落ち着いた？？」


俺はたまたま、来る時にもらったティッシュをAに渡す。


A『キヨ゛ぐんっ、ディッシュなん゛でもっでるんだね゛。』


キヨ「ちょっとwww失礼なこと言うな！？
鼻詰まってるし、なんか声ガラガラだし(笑)」


A『キヨくんのことで…昨日の夜、夜通し泣いでたらごうなっだ。』


キヨ「(俺のせいで声枯れるまで泣いてたのぉ！？)
あ"ぁぁ…可愛い。本当のAが目の前にいるよぉ……」


鼻を真っ赤にしてズビッとすするAは
手で顔を覆って悶絶している俺を不審者を見るような目で見ていた。


A『あの…キヨくん…隠すようなことして、本当にごめんなさい。』


改めて頭を下げ、謝ってくるA。

正直、俺は何を謝る必要があるのか…とさえ思う。


Aがしたことは普通の反応だろ？
ただ、ちょっとボロが出過ぎだだけで、、、

そもそも俺じゃなきゃ気づいてないかもしれないし…


俺はAの可愛く巻かれた髪の毛がぐしゃぐしゃになるまで頭を撫でた。


A『ちょっ…キヨくん、、、』


キヨ「俺、最初から怒ってないよ？むしろ少し楽しんでたかもしれない(笑)」


A『でも…昨日、、、』


キヨ「あー…あれは。あの人にムカついててさ。余裕ない姿をAに見せたくなかったというか…
態度悪かったよな。ごめん。」


A『嫌われたのかと思って…それで、、もう橘花としてもAとしてもキヨくんと関わっちゃいけないのかと……』


キヨ「そんなことないから！！むしろそれは俺の方が…
あんな失礼な態度をとってしまって、連絡先は知ってるけど…知らないわけで、どうしたらいいかわからなかったんだよ。
だから…今日誘ってくれてありがとうA。」


A『名前……ほんとはずっとそうやって呼んで欲しかった。』


キヨ「俺もずっと呼びたかったよ？
Aはいいよ。呼び方同じだもん！！俺、大変だったんだよ！？(笑)」


A『あっ…ほんとだ！あははっ！キヨくん器用だね。』


キヨ「やめろwww」


これ、俺とAのど鉄板ネタww
こういう会話をずっとしたかった。


キヨ「飯でも行こうか！会ったら聞こうと思ってたこといっぱいあるんだよね〜。」


A『焼肉以外。』


キヨ「それは賛成。」


A『キヨくん。昨日庇ってくれてありがと。かっこよかったよ。』


俺を見上げてニコッと笑うAは、もう俺の中の橘花ちゃんではなくなっていた……


やば。鼻血出そう。

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