顔も知らない君に恋してもいいですか

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キヨ「あっ…あの。実は道に迷ってしまって(笑)」

俺がいつまでも座ろうとしなかったからか、店員さんが気を利かせてくれた。

やべぇ…俺、いろいろとだせぇww


『なるほど。この辺りは入り組んでますもんね。
んー…どこまで行きたいんですか？』


キヨ「3丁目のセブンまで行ければ…わかります。
すみません。スマホも電池切れで…」


『意外とおっちょこちょいなんですね(笑)
3丁目のって…結構遠いですね。歩いて15分くらいかな…？』


キヨ「意外と…？って、、俺のこと知ってるんですか？」


『あっ…いや。失礼しました。初対面でこんなこと…
すみません。しっかりしてそうに見えたので(笑)』


キヨ「あっ…いや、すみません。仕事柄…？知らないうちに人に知られてたりするものですから…
あはは…は。」


一瞬、視聴者に会ってしまったのかと思った…
びっくりした。


『それは……警戒もしたくなりますよね。失礼しました。
地図、書きましょうか。ちょっとおかけになってお待ちください。』


そう言って裏に行ってしまった店員さんをぼーっと見ていた俺は

はっ！と我にかえり、さっきコースターを置いてもらった席に座った。


あんな綺麗な人がゲーム実況なんて見るわけないよな(偏見)

一般人でここまで綺麗な人初めて会った…

でも、、

あの声、、、気のせいか？


『お待たせしました。』


紙とペンを持ってきてくれた店員さんは当たり前のように俺の横に座ると

説明しますね。と地図を書き始めた。


フワッと甘い匂いがして、思わずドキッとする。

いや、顔近いでしょ。お姉さん…


『ここにY字に分かれる道路が…お兄さん、聞いてます？』


と顔を上げた時に目が合ってしまって

あっ…と苦笑いを浮かべる店員さん。


『すみません。近かったですよね。失礼しました(笑)』


キヨ「いえ！すみません！！見惚れてました！！」


俺、何言ってんのぉぉ…？？


『ははっ！優しいですね。ありがとうございます。気を遣っていただいて。
友達にもよく言われるんですよ。距離感バカって(笑)
あっ…それで、この左側を進むと大通りに出ます。あとは真っ直ぐいk(ぐうぅぅう〜)』


あぁ…

もう消えたい…


せっかく俺の変な発言にも気を遣って
俺が恥をかかないようにしてくれたのに…


なんで今。腹鳴るんだよ………


『あははは！！お腹空きましたね！何か食べますか？』



声を上げて笑う店員さん。

そんな笑い方もするんだ…と思った。

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