Rest《S》 ページ6
心地良い。
水の中に沈む感覚。
無音でおれの好きなピアノの音色すら、聴こえない沈黙の世界。
泡に包まれ、
たとえ、おれが死ぬつもりで力を抜いたって…きっと…。
まさきがおれに手を差し伸べるんだ。
「…ちゃん、しょ…ちゃ…翔ちゃん！」
「…まさ…き。」
目が覚めたら、警察から与えられたマンションの自分の部屋のベッドに横になっていた。
まさきはメンバーの中で唯一おれの部屋の鍵を持ち、入る事を許している。
「おはよう、翔ちゃん。」
「今日は珍しく寝てたね。実際、仕事は無いから、大丈夫だけどねっ！偶には気分転換に外にでも出掛けない？」
外の世界…。
吸いたくもない都会の空気を吸って、ただ、あてもなく彷徨う。
おれは首を振った。
極力、出たくない。
インドア派代表格である、にのみたいって思われたって構わない。
外に出るのは仕事で十分。
「翔ちゃん、その服、ずっと着ているから。もう伸びちゃってる。買いに行こ？」
服にすら、興味が無い。
末期だろうか？
強い感受性を無関心で抑えている所為だろうけど、最早、おれは着せ替え人形のようだと自分でも錯覚している。
「潤ちゃんも来るって。」
「…わかった。」
じゅんもまさき同様、おれをよく気にしてくれるけど、おれは…。
分からない。
何故、メンバーはおれにこんなに優しくしてくれるのだろう？
他人なのに…。
仕事仲間だけなのに…。
メンバーはこんなおれをどうして…。
「翔ちゃん？」
「…着替え、お願い。」
「あっ、そっか…。翔ちゃんの仕事着は同じスーツ七着だもんね。出掛ける時の服は俺が用意しないとねっ！」
「…ごめん。」
「謝る必要は無いよ？俺、翔ちゃんをコーディネートするの、楽しいんだっ！」
まさきは優しい。
いつも笑顔で接してくれる。
ポジティブで太陽みたいに明るくて温かい。
「まさき…ありがとう。」
「翔ちゃんに感謝されると嬉しいなぁ。たった五文字なのに、魔法の言葉だよね〜。」
まさきは優しく頭を撫でた。
まさきから与えられた服を着て、仕事以外で久々に外に出た。
太陽が眩しい。
人の声、鳥の囀り、車の機械音。
「翔ちゃん、大丈夫？」
まさきは手を繋いでくれている。
だから、おれは大丈夫だと思える。
「…大丈夫。」
分からない。
未だにメンバーとどう接すればいいのか。
でも、確かにおれの心の中に、ありがとうの気持ちは存在している。
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山風無限(プロフ) - 翔華さん» レス、ありがとうございます！いえいえ！嬉しいです！！私も翔華様の作品を読んでますので、楽しみにしてます！お互いに頑張っていきましょう！！ (2017年12月27日 19時) (
レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
翔華(プロフ) - 山風無限さん» はい、いくつか読ませていただてますよ＾＾ 読み逃げ状態ですみません。また寄らせて下さい！ (2017年12月27日 19時) (レス) id: 37eca17cbd (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - 翔華さん» コメントありがとうございます！いえ、ありがたいです！翔くんは永遠に彼に守られます！何とか書き終えました。バッドエンドも考えましたが、それはやっぱりダメかなと悩んでこうなりました！もし良ければ、他の作品にも立ち寄って下さると嬉しいです！！ (2017年12月27日 18時) (レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
翔華(プロフ) - こんばんは。完結おめでとうございます！お疲れ様でした。コメントなくてごめんなさい…。やっぱり最後まで相葉くんは翔ちゃんの味方でしたね。相葉くんの優しさでほっこりできる最後でした＾＾本当にお疲れ様でした。 (2017年12月27日 18時) (レス) id: 37eca17cbd (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - お星様(評価)が40個となりました！！押して下さった読者の皆様、本当にありがとうございます！より良い作品作りを心掛けていきたいと思います！！ (2017年7月13日 7時) (レス) id: 2ea08a95cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山風無限
x他1人 | 作成日時：2017年3月5日 19時
