･ ページ39
青 side
体も拭いて着替えさせて毛布でAを巻く。
『………』
安「……不謹慎かも知らんけど、色々聞いてええ？」
『………』
Aと対面するように座ってそう聞くと頷いてくれた。
安「おばあちゃん、いつ亡くなったん？」
『三日前』
安「…病院で？」
『……元々体調が良くなくて入院しとって、三日前に、』
安「…そっか、」
暫く無言の時間が流れる。
『……ばあばはおかんと同じ所にいった、』
徐ろにAが喋り出した。
『………俺も、行こうとした』
安「……っ、、！」
俯いたまま喋るA。
前髪で目元が見えん。
『でも、さ……っ、』
安「…っ、」
『死ぬのがっ…………怖い、、っ！』
泣きながら話すAを思わず抱きしめる。
『何度も思った、同じ所に行きたいって。また会って「大好きやで」って伝えたいって……でもいざ死を目の前にすると……怖くて出来んかったっ……っ、』
安「Aが死んでも会えないんだよっ！！！」
『…会えるよ』
安「っ、会えないよ！会えないんだよっ！！」
『……なんで、章ちゃんが泣いてるのっ、、』
涙でくしゃくしゃな顔で笑いながら俺の頬を伝う涙を拭いたA。
しばらくの沈黙の後、口を開いた。
安「…っ、Aはさ…俺らの誰かが死にたいって言うたら、どうする？」
『っ？！そんなのあかんよっ！』
安「大切な人がおらんくなる怖さ…わかるやろ？」
『……俺が死んだら、、章ちゃんは泣いてくれるんや…』
安「…っ、泣くよ！！当たり前やろ！！大切なんやから！！」
Aの頬を挟む様に両手で叩く。
『……章ちゃん、ありがとう』
泣きながら、でも綺麗に…笑顔で言ったAに安心する。
安「…今日泊まってってもええ？」
『うん、泊まってって』
・
・
翌朝、Aは何事も無かったかのように笑ってた。
俺の寝癖をみて楽しそうに笑って、笑顔でお見送りしてくれた。
あぁ、よかった…気持ちが伝わったんや…って一人で思って安心しとった。
Aがこの時決意したことも知らずに＿＿＿＿。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 246人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハナ(プロフ) - みやさん» こちらこそ、eightの８人目の時から読ませてもらってます！いつも、おもしろい話を有難うございます！ (2018年1月30日 18時) (
レス) id: 32c65ad53d (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - ハナさん» ハナさんってeightの8人目の時からコメント下さってますよね!!毎度喜んでます!!笑 嬉しいコメントいつもありがとうございます(^^) (2018年1月30日 15時) (レス) id: 9ca54a19ea (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 有難うございます！熱愛されたのが遥達のお母さんだとは…予想もつかなかったです！みやさん、これからも頑張ってください！ (2018年1月30日 13時) (レス) id: 32c65ad53d (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - ひなたさん» うわ~っ…最高に嬉しいコメントありがとうございますっ!!リクエストありがとうございました( .. )♪ (2018年1月23日 22時) (レス) id: 9ca54a19ea (このIDを非表示/違反報告)
ひなた - みやさん» ありがとうございます（ 笑 ）隣に人が居るのに大笑いしてしまいました（ 笑 ） (2018年1月23日 13時) (レス) id: 08e0c88ccc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みや | 作成日時：2018年1月12日 11時
