無題 (ページ15)

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協力？ページ15

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あたし佐野くん？タイプかも〜

と、ウキウキした表情を浮かべながらリップを塗り直す友達。

合コンのようなよくわからない男女2:2の飲み会に来た私たちは、現在トイレで作戦会議中。

こういう場が苦手な私からしたら、
正直どうしたらいいかもよくわかっていない。

『佐野くんって、年下の子の方だっけ』

そうだよお！ってにこにこしながら、
私ほんとああいうわんちゃんみたいな子好きなんだよね〜なんて楽しそうに。

あ、そうだ！Aさ、先に戻って佐野くんに連絡先聞いといてよ！グループLINE作るとか！って私をトイレから追い出そうとする友達。

『なんでよ！自分で聞けばいいのに！』

ガツガツ来る女って思われたくないの！じゃよろしく♡
と背中を押され、私はしぶしぶ席に戻る。

___

『あれ、小島くんは？』

テーブルに戻るとそこには佐野くんだけ。

「たぶんトイレちゃうかな」

しかも佐野くんが座っているのは私の友達の席。

.........私のとなりの席。

「あ、ごめんちょっと充電さしてもらってる」

ちょうどその席の横に電源があったみたいで。

さっきの友達の話もあって
隣に座るのを躊躇っていた私は
佐野くんの向かいのイスに座ろうとした。

「え、こっち座ったらええのに」

「充電してるだけやからさ」

そう言われると断ることも出来ず、
少し距離を離して彼の隣に座った。

「..........楽しい？」

唐突にそう言われて、言葉に詰まる。

「なんかずっとつまんなそうにしてたから」

『.....いや、こういう場ちょっと苦手で、』

「うん、おれも」

ふう、とため息をつきながらスマホで時間を確認する彼。

すると私のスマホに友達からの通知。

《きけた！？連絡先！》

《あと佐野くんって彼女とかいないよね🥹》

........うーん、聞けってことか、、

『あの、佐野くん』

「ん？」

『....えっと、連絡先とか、聞いてもいい？』

「急やな」

そう笑った彼が、
何かを察したみたいに私のスマホを覗き込んだ。

『あ！ちょっ、、』

「ふーん、なるほどな」

テーブルに頬杖をついた彼が、私を見る。

「Aちゃんが聞きたいわけではないんや？」