無題 (ページ13)

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お友達ページ13

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『めずらし、迎えに来てくれるとか』

「たまたま近くで飲んでたから」

『え、お酒？』

「俺は一滴も飲んでないけど」

カチャカチャと車の鍵をポッケにしまいながら、

気だるげに歩く誠也くん。

一緒にエレベーターに乗って、

いつもの階のボタンを押す。

ダボッとした黒いパーカーに、ピアス、襟足、

いつもより少しキツい、香水の匂い。

「..............なんやねん」

無意識にじっと見つめていたのに気付いた彼が、

呆れ顔でこちらをちらりと見る。

『香水変えた？』

「別に」

「普段あんまつけへんやつにしただけ」

『へー、なんでだろ』

「ええやん別になんでも」

そう言ってエレベーターを降り、

一緒の部屋に入る。

はーーーーつかれたーーー、なんて大きなため息を吐きながら、ベッドに倒れ込む誠也くん。

『ねえなんか飲みものない？』

「言っとくけどなんもないで」

『準備悪』

「いやだからゆったやんなんかいるならコンビニ寄るでって」

『じゃあ買いに行ってくる』

お酒の１缶くらい置いてあるかと思った、
なんてブツブツ言いながら
もう一度上着を羽織ろうとする私に、

「ええてもう、はよして」

と、ベッドに寝転んだまま気だるげに手招きする彼。

少し不服ながらも、ベッドの方へ歩み寄る。

「脱いで」

ベッドに寝転んだまま私を見上げながら、

目の奥は私を見下ろしている。