021 ページ22
□todoroki side□
「瞬木少年！！」
「瞬木！？」
「瞬木くん！」
すぐにオールマイト達が駆けつけてきた。
クラスメイトも心配そうに瞬木を見る。
「…………熱…か？」
「風邪引いたって、朝からマスクしてて…
無理するなって、言ったのに」
息が荒く汗が酷い。
額に触れると熱が伝わる。
かなり、無理をしていたようだ。
急に風邪なんて引くだろうか。
昨日はそんな素振り、見せていなかった。
なら
どうして________
「轟！タンカがきた！乗せるぞ！」
「！……ああ、」
俺と赤い髪の男で小型搬送用ロボに乗せる。
横では瞬木の羽織を着た葉隠が心配そうに見つめていた。
…顔は見えねえけど。多分そうだろ。
.
.
.
.
「全く…こんな時期に風邪なんて!
水遊びでもしたんさね!?」
「水、遊び…………」
緑谷が怪我が完治しないまま教室に戻ってきてすぐ、俺は保健室へと向かった。
本当は着替えてからすぐにでも、と思っていたが、HRがあることを忘れていた。
保健室ではリカバリーガールが冷えピタを貼り熱を測らせてる最中で
何故かその姿の瞬木をカーテンで隠すかのように覆った。
「悪いけど、風邪が移るとダメだから今日はもう帰りな。
親御さんも呼んでるし、熱も明日には下がるだろうよ。」
「………失礼しました」
ドアの向こうには相澤先生と瞬木の親がいた。
瞬木の親は俺を見て思い出したのか、少しだけ目を開き足を止めた。
「君は昨日の……
アイツとは仲が良いのか。」
アイツ、というのは瞬木の事だろう。
俺はどう返事をして良いかわからず、黙る。
すると瞬木の父親は目を逸らし、相澤先生の後を追うように止めた足を進めた。
「悪いことは言わない。
アイツと関わるのはもうやめろ。
君も、面倒ごとに巻き込まれたくはないだろう。」
実の親が何を言っているんだ。と
俺はわけがわからないまま、その場に取り残された。
閉じられたドアの中で、瞬木は目を覚ますのだろうか。
目を覚ました時、目の前に父親がいて、あいつはどんな反応をするのだろうか
昨日見た限り、アイツは父親に何かを抱えているようだった。
それは俺と似ても似つかぬ、
俺よりも深い‘‘ 何か ”だ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 799人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おむらーす(プロフ) - 海乃さん» わぁあっほい…！ありがとうございます!!(大声)笑 (2017年4月24日 17時) (
レス) id: dccc051f5c (このIDを非表示/違反報告)
海乃(プロフ) - 是非、押させていただきます。(小声)笑 (2017年4月24日 8時) (レス) id: 48d7b38e5a (このIDを非表示/違反報告)
おむらーす(プロフ) - 優さん» 私にはもったいないお言葉です…ありがとうございます…！面白いですよね〜、DAYS(^-^) (2016年11月1日 23時) (レス) id: dccc051f5c (このIDを非表示/違反報告)
優 - すごい面白いですね。自分に文才分けて欲しいです。DAYS好きです。 (2016年10月31日 21時) (レス) id: 0b03a041de (このIDを非表示/違反報告)
おむらーす(プロフ) - リオンさん» ありがとうございます！リオンさんの優しさに感動してうるっときました…！！応援ありがとうございます！大きなお世話なんかじゃないですよ！すっっごく嬉しいです！(^^) リオンさんも気をつけてください！ (2016年8月17日 3時) (レス) id: dccc051f5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おむらーす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mucho
作成日時：2016年8月7日 0時
