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少年と別れてからどれくらいの時間が経っただろう。
夕陽は沈み、外灯と住宅街に並ぶ家々の明かり、月明かりが街を照らす。
自宅までの距離はもうほとんどない。
けれど、帰る気にもなれない。
というか今から彼に会う気にならない。救うことすら、最期に会うことすらできなかった彼女を嫌でも思い出してしまうからだ。
とはいえ、このままではさすがにマズイ。
明日はまた仕事だ。それも、朝早くから。
準備も何もしていない事を思い出し、踵を返す。家に帰るのはもうしばらく先になりそうだ。
「あ、餓死しないように食材だけ届けなきゃ」
組織に戻る前にスーパーで買い物をして、それから自宅に寄って……いや、そしたら彼は無理やりご飯を食べさせてくるだろうから、組織につくのは深夜を過ぎるころだろうか?
「めんどくさいわね…
そう思わない?ライ」
電柱から現れた細目の男は、片目を開くと不敵に笑う。
「ホォー………気づいていたか」
「あなたの尾行のその癖には覚えがあったのよ。
でも残念、あなた、生きてたのね。FBIの、赤井秀一」
この男もまた、
私の領域外で死を迎えた人間だった。
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おむ(プロフ) - (名前)りんくらさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。続きが気になっていただけてとても嬉しいのですが、実は調節中でして……。調節が終わり次第公開する予定ですので、それまでお待ちいただけたら嬉しいです。これからもよろしくお願いします!(^ ^) (2019年3月25日 11時) (レス) id: 0478855421 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)りんくら(プロフ) - 凄くおもしろくて続きが気になります~!続編のパスワードを教えて頂けませんでしょうか??(;;) (2019年3月9日 19時) (レス) id: df2c55daee (このIDを非表示/違反報告)
red cherry(プロフ) - はい!楽しみにしてますね、頑張って下さい^ ^ (2018年8月15日 1時) (レス) id: 99383d6c30 (このIDを非表示/違反報告)
おむ(プロフ) - red cherryさん» ツイッターでもフォローしてくださった方ですよね!ありがとうございます(^^) ゆっくり過ぎる更新速度ですが、これからも宜しくお願い致します。本当にありがとうございます! (2018年8月14日 22時) (レス) id: dccc051f5c (このIDを非表示/違反報告)
red cherry(プロフ) - 凄くおもしろいです!更新が楽しみです^ ^ (2018年8月14日 22時) (レス) id: 99383d6c30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おむ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mucho
作成日時:2018年4月22日 22時