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何が起きたのかわからない。
どうすればいいのかわからない。
熱にやられて働かない脳を精一杯動かして、けれど今度は身体がついてこなくて
ベッドに横になりながら、新の行動をひたすら覗いていた。
『移るよ、風邪』
「そう簡単にうつらないから大丈夫大丈夫」
根拠のない自信を振りかざし、新は何やら小さな箱を持ってくる。
カラカラと音が鳴っていて、
取り出された錠剤から風邪薬だと理解した。
「飲んでないだろ」
『…よくわかるね。』
新の手を借りて体を起こし、薬を渡される。
変なことを言ってくるのかと思ったが、どうやら今回は真面目に看病をしてくれるみたいだった。
薬を飲み終えると、今度は着替え。
汗かいただろ、と恥ずかしげもなく提案してきた新に、私は大人しく従った。
後々考えてみたんだけれど、きっとその時の素直さは熱のせいだと思う。
『ん……脱げない…あらたー…』
「ほれ、ばんざーい。
………相当だな。日頃風邪ひかないと、こうも変わるもんなのか。」
暖房で暖められた寝室で、下着一枚、毛布を被り新を待つ。
お湯で濡れたタオルを持ってきて、丁寧に拭き始めた。
熱でぼーっとしてるせいか、恥ずかしさはあまり感じられなかった。
「まあ、こんなもんか。
ほら、替え持ってきたから着とけ」
この際勝手に着替えを取り出したことはスルーの方向で、とツッコミたい言葉を飲み込んだ。
熱を測った後、新はベッドの隣に椅子を置き座る。
帰っていいと言ってるのに、さっきから私の手を握っているのだ。
「……寂しかったんだろ。そんな顔してた。
お前が寝るまで側にいるから、安心してゆっくり休め」
私の手を包む手は温かくて、大きくて
小さい頃のお母さんの手とは全然違うけど、ほっとする。
目を閉じれば雨音が聞こえて、小さい頃を思い出してしまうけれど、
不思議と、寂しくはない。
『新、ありがと…』
「……ん。どういたしまして。」
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(( オチがない ))
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おむ(プロフ) - kokoさん» そう言ってもらえて私も凄く嬉しいです！^_^ 大好きな新を注ぎ込んだ小説だったので、それこそ分かれるかなとも思ってたのですが、そう思ってくださる方が一人でもいてくださるだけで頑張れます！ありがとうござます！ (2019年7月8日 23時) (
レス) id: 40b62768f7 (このIDを非表示/違反報告)
koko - この小説は今まで読んだ中で一番のお気に入りです！ (2018年7月18日 15時) (レス) id: 1c9e26041b (このIDを非表示/違反報告)
おむらーす(プロフ) - 梶寺さん» 本当ですか!?そう言っていただけてとえも嬉しいです…！本編の方は見ていただけましたでしょうか…！そちらも新とイッチャコラ(( してますので、ぜひ！ツキノハナシ。という短編集でも新は活躍中です！笑 よろしくお願いします！笑 頑張ります！ (2017年6月10日 22時) (レス) id: dccc051f5c (このIDを非表示/違反報告)
梶寺 - とっても面白いです！私、新推しなんで、嬉しいし、めっちゃニヤけちゃいます！素敵な小説、ありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2017年6月10日 17時) (レス) id: dd0c26e684 (このIDを非表示/違反報告)
おむらーす(プロフ) - 梨子さん» ありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです…！せいいっぱい頑張ります！ (2017年2月4日 11時) (レス) id: dccc051f5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おむらーす
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mucho
作成日時：2016年12月2日 19時
