優しさの裏【twst】 (ページ6)

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『えぇっと、私がこのナイトレイブンカレッジにいる理由は…』

そして私は今までの経緯をすべて話していった

急に転生して、そこが魔法世界で、一人だけの女子

そんなアニメのような、漫画のような奇天烈なことが起こった

改めて口に出して説明すると自分でも変な感じだ

でも、実際に起こっている。

夢でもない、こんな馬鹿みたいなことが

一通り話し終えるとまた、あたりがざわつき始めた

「こんなアニメみたいなことってあるんだな」
「漫画かけそう」
「なんかすごいな」

すると、はぁ、と隣でため息の音が聞こえた

チラっと隣を見るとため息の正体はリドルだとわかった

「まったく、どうしてこうも静かにできないのか…」

リドルは不満げな顔でそう言葉を漏らすと次にトレイさんが口を開き、新入生に言った。

「驚くのも無理ないが静かにしろよ？せっかくのパーティが台無しになってしまうぞ」

パーティが台無し、というのはきっと、リドルがみんなの首をはねてしまう。と言いたいのだろう

「そうそう、お話はあとにして今は楽しくトレイくんお手製いちごタルトでも食べよ！」

ケイトさんもなんとかリドルが爆発しないよう、注意を払っている

さすがは3年生、後輩をまとめるのが慣れている

人を言葉で治める、というのはとても大変なことだ

恐怖を生むことなく、不快感を生むことなく、人を従える

私も来年は、あんな風に‘先輩’になれるだろうか

……まぁ、今はそんなこと、どうでもいいか

そして一通りケーキやタルトを食べ終わりパーティも終わりに近づいてきた

すると一人の男子生徒が私に近づいてきた

誰だろうと顔を見ると、ハートの模様が顔に施されている、赤いような橙色のような髪をした男の子だった

「あの、聞きたいことがあるんすけど」