月と太陽 (ページ1)

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小さい頃から踊るのが大好きな子供だった

いとこのお兄ちゃんの影響で音楽が大好きだった

よく家族の前でおもちゃのマイクを持ってTVに映るアイドルを真似してよく歌っていた

両親や10歳上の兄は私が真似をして歌うと笑顔で

「Aは歌も踊りも上手だね。きっと将来は歌手になるんだね」

そう言ってくれていた。

気が付けば家族の夢は私の夢になって

【歌手になる】そう思って生きていた。

物心ついた頃、
両親は仕事でよく海外へ行っていて顔を観れるのはいつもパソコンの画面越し

10歳上の兄とも兄がアメリカに留学してからは
大型の休みの時期にしか会えなくて

私は5歳の頃から母の親友の家か、
いとこのお兄ちゃんの家で過ごすことが多かった

すごく寂しかった……。
毎晩泣いていた。

泣く度にお兄ちゃんが
「大丈夫。俺はAのお兄ちゃんだろ？
お兄ちゃんがいつも隣にいるから」

そう言ってそばに居てくれた。
なにをするにも私はお兄ちゃんの後ろを
ついて回っていた。

気付けばもぉ涙は出なくなった。

ママやパパお姉ちゃん、お兄ちゃん達が

本当の家族のように私を受け入れてくれて。

本当の家族が側にいなくても
愛情をたくさん貰って過ごしてきた。

事務所にスカウトされて漠然だった夢も
明確になって

7年の練習期間を経て私は中学生3年の春デビューした。

2012年5月25日＿＿＿＿＿＿＿

私がスタートラインに立てた日＿＿＿＿＿＿。