観覧車のジンクス＊US ページ34
“Aちゃんどようびでーとしよぉ“
相変わらずのひらがな多様なメッセージに
思わず笑みが溢れる
背が高くてスポーツが出来て
頭もいいんだけどちょっと天然で
自分に素直で甘えん坊だけど優しくて
そんな颯太くんが私のこと好きって言ってくれて
告白されて付き合うことになったのは2週間前
それから一緒に登下校したりはしてたけど
付き合ってからお出かけするのは初めてで
もらったメッセージの返信をした後は
もう大変！助けを求めて隣の家に駆け込んだ
バタバタと階段を上がり目指したのは幼馴染の部屋
「ね！陸人、助けて！」
ゲーミングチェアに座ってニコニコしながら
ゲームをしていた陸人が私の声に驚いて
ビクっと体をさせた後、中断ボタンを押して振り向いた
「何、Aどうしたの？」
「どうしよ！颯太くんにデート誘われた」
「え？普通でしょ？うっちーとAは付き合ってんだから」
うん、そう、そうなんだけど！
服とかさあるじゃん？髪とかさ？！メイクとかさ？！
まぁ落ち着きなさいよと
ゲーミングチェアから離れて
自分が飲むために持ってきただろう
缶ジュースを机に置いて座ったら？と促してくる陸人
陸人は私と違って落ち着いているから
暴走しやすい私は陸人に頼りっぱなしだ
「服、髪、メイク！そんなの俺がわかる訳ないでしょうが」
困っていることを話すと呆れた顔をする陸人
確かにこの分野については陸人は残念ながら戦力外
なんでそのことに気づかないで駆け込んだんだ？私
「まぁその分野はダメだけどさ。
シチュエーションなら力になれるけど？」
そうだ、陸人にはこれがある！
アニメと小説で培ったバラエティ豊富なシチュエーションが！
期待に胸を膨らませ陸人の言葉を待った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 286人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Soda | 作成日時：2022年12月11日 8時
