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約束の20時に駅で待っていると
RYUさんからメッセージが届く
“つきました。どこにいますか？”
内容を確認し返信しようと
俯き加減になると現れた黒い靴
「あのAさんですか？」
顔を上げるの背の高い男性
けど竜生とは違う意味で整った顔
「はい。えっとRYUさん？」
「そうです」
よかったー、人違いじゃなかったと笑顔を見せてくれるRYUさん
あどけない笑顔にちょっとだけ罪悪感を感じてしまったけど
じゃ、行きましょうとさりげなく腰に手を回してくるから
やっぱりそっち側の人間だよねとなぜかホッとしてしまった。
向かったのはネオン街
元からそれしか考えてないし
吸い込まれるようにきた感じ相手も同じ
だから都合もいい
普通のカップルならありそうな
どの部屋にする？なんて
ラブラブな会話などある訳なく
ここでいいかな？と尋ねられたのは
エスニックな雰囲気のある部屋
特に希望はないからと黙って頷くと
なれているのかスムーズに鍵を取って
2人でエレベーターに乗り込む
たまにここでキスをしてくる奴もいるけど
RYUさんはしてこない
どこか遠くを見つめていて
何か考えているようだった
エレベーターから降りてまっすぐ部屋に入る
先シャワー浴びてきて？と
RYUさんに言われて浴室に向かう
アメニティも結構揃ってるし、
ドライヤーもいいメーカーの最新機種で
ちょっとだけテンションが上がった
シャワーを浴び終えて
あ、下着どうしようと考える
これはいつものこと
相手のタイプで下着を脱がせるのが好きか
それともすぐになのかで決めてるんだけど
RYUさんはよくわからないなって
だから一旦下着をつけてバスローブを羽織ることにした
「RYUさんお待たせしました」
私に背を向けてベッドに座るRYUさんに声をかけると
「A？」
振り返ったのはさっきまで一緒にいた
“RYUさん“ではなく
私の片思いの相手の“竜生“だった
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作者名：Soda | 作成日時：2022年12月11日 8時
