夢寐 Ⅳ (ページ30)

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竜生に彼女ができたという話を彼の友達から聞いたあの日
私はやけになって登録したのは出会い系のアプリ

登録したその日には“そういうこと“をしてて
タイミング良くそれから数日後に
竜生から“彼氏できたの？“って聞かれた

だから登録した翌日に竜生の友達から年上の彼氏できたの？と
聞かれたことが関係しているのは明らかで仕方なく嘘をついたんだ

『ほら？俺には…ね？』

今日竜生と話した内容を家に帰って思い出す。
聞きたくないと耳を防ぎたくなるけど
嫌でもこだましてきて涙が出てくる

好きだから離れたくないし話したい
けど彼女のことを言われると傷つく
どうしようもない気持ちに駆られて
またアプリに助けを求めてしまう

“今日の20時即会い出来る人いませんか？“

プロフィールを更新すると
ジャンジャンつく足跡
30分くらいしてこの中から決めようと
足跡一覧を見ていくと1人の人に目が止まる

名前はRYUさん
プロフィール写真をみると後ろ姿なのに
どことなく竜生に似てる気がする
背丈とか服装とか。ほら、名前だって。

今まで竜生みたいな人は避けてたんだけど
なぜか目に止まったこのRYUさんと会ってみたいと
彼のDMを送ることにした

“足跡ありがとうございます。
　即会いできますか？”

“こちらこそDMありがとうございます。
　もちろん大丈夫です。どこに行けば良いですか？”

“ ××駅の東口とかどうですか？”

“じゃあ、そこに20時で”

メッセージは簡潔に終り
そんなところも後草れなさそうで好印象に感じた