夢寐 Ⅳ (ページ22)

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「今日は父さんが迎えに行くから」

朝、父さんにそう言われたから
今日の放課後は織山とゲームでもするかーなんて思って
いつもなら入れない携帯ゲーム機をカバンに突っ込み
遅刻しそうだったから急いで家を出た

織山の家でゲームに熱中しているとあっという間に時間は過ぎて

「拓実飯食ってく？」

織山に言われて漸く19時近くになろうとていることに気づいた

『んー父さんに聞いてみる』

いつも通りだと弟を迎えに言って飯を作り始めている時間
連絡しようとスマホを探すけどなくて
そういえば今日は休み時間も携帯ゲームをしてたから
触る機会もなくてスマホを家に置いてきたことに今更気づいた

織山のスマホを借りて家に電話するも出ない
なんとなく嫌な予感がして急いで家に帰ることにした

急いで家に向かうと
遠くからでも分かるついていない自分の家の明かり
まだ帰ってないだけ？と思いつつ走るスピードを上げると
俺の家の前に3人の人影

「おにーちゃん」

姿をとらえた弟が誰かに握られた手離して
泣きながら俺の元へと走ってくると体を抱き止める

『ごめん！！』

わーんと泣く弟をぎゅーっと抱きしめてやると
俺を真っ黒な影が包む
弟をここまで送ってくれたであろう2人に
顔を上げてありがとうございますと伝えると

「よかったね！」

「お兄ちゃん帰ってきたね。」

そこには弟と同じくらいの歳の女の子と
俺と同じ歳くらいの女の子が微笑んでいた