夢寐 Ⅳ (ページ3)

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その後颯太の服を見たり、
雑貨屋で変な被り物に興味を示す颯太に笑ったり
ゲーセンで太鼓のゲームをしてみたりと楽しく過ごす

空もだいぶ暗くなってきて
店も回ったしそろそろ帰ろうかと駐車場へ向かう
車に乗り込み出発しようとした所で
急にエンジンを停める颯太に“どうしたの？”と声をかける

『Aちゃん、買い忘れたものあるからちょっと待ってて』

そう言い車から飛び出し店の中へと戻ってしまった颯太
“一緒に行くのに…“と思ったけどもう颯太の姿は見えなくて
彼の帰りを黙って待つことにした

暫くすると車のドアが開く音

『は…はっ…Aちゃんお待たせぇ』

急いで帰ってきたのか少し息が上がってる颯太
車に乗り込むとエンジンをつけてシートベルトをし
アクセルと踏むと駐車場から出て車道へ向かう

「買えた？」

『うん。買えたぁ。』

少ししてから声をかけると
ニコニコしながら答える颯太
“何買ったんだろう”と思ったけど
色々なショップでうーんうーんと悩む颯太の姿を思い出して
気になった服でもあったのだろうと自己簡潔させる

もうすぐお互いの家に近づいた時

『Aちゃん、うち寄って行かない？』

信号待ちで止まり私を見ながら
キュルキュルした目で言ってくる颯太
特に用事もなかったし“寄ろうかな”と答えると
ちょうど青信号に変わり嬉しそうに再び車を走らせた