男の嫉妬＊AH ページ32
「はぁ」
人気が少ない学食のテーブルに座り
メッセージのやり取りを見返してため息をつく
何回眺めて変わらないその文字に
“もう見たくないと“机に伏せてスマホを置いて突っ伏した
「なーにしてんだよ。」
暫くして頭の上に乗せられた重みに少しだけ体を起こすと
目の前にいたのはいちご味のブリックパックをチューっと飲んでいる湧の姿
「別にぃ」
「まー飲めって」
気が乗らなくて気だるそうに返事をすると
前に置かれた同じ味のブリックパック
これは酒か？と言いたくなるような煽りをしてくる湧に
少しだけ表情に明るさを取り戻すと“おにーさんが聞いてやっから”と
私の頭をポンポンし得意げな顔で話をするよう促された
「湧はさ、彼女が合コン行くって言ってきたらどうする？」
私の質問に呆れた顔をする湧
また“あじかよ“と悪態をつくけど迷いもなく答えてくれる
「はぁ？そんなの行くなよって言うに決まってんじゃん。」
「だよねぇ。」
彼氏の安嶋くんは私が男の子と2人で出かけようが合コンへ行こうが
“嫌だ”とか“行かないで”とか止めるようなことを言ってきたことがない。
その代わり“Aちゃんのこと信用してるから”と定型文のような言葉だけだ。
「はぁー。安嶋くんって本当に私のこと好きなのかなぁ。
だんだん自信無くなってきたんだけど。
合コンなんて友達に無理やり人数合わせで参加させられるだけだし、
行かないでって言われたら行かないのに…」
また顔を突っ伏した私に
湧がやれやれめんどくせー奴と言いたげな感じで問い掛けてきた
「知らねーだろうけど、お前が合コン行く日とか
男友達と会うって言った日、あじが何するか知ってる？」
安嶋くん何かしてるなんてもちろん知らなくて
湧に言われて急に気になり始める
「え？なに？」
“しゃーねーな“と湧は自分のスマホをいじると
トーク画面を見せて来た
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作者名：Soda | 作成日時：2022年10月25日 19時
