夢寐 Ⅲ (ページ19)

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流れ星に願う＊KT ページ19

放課後まだ家に帰りたい気分にならなくて
友達のゆーちゃんと教室でおしゃべりして過ごす
話の途中でえスマホの通知音が鳴り“ちょっとごめん”と
私に断りを入れてスマホを触るゆーちゃんが突然声を上げた

「Aこれ見て！！」

スマホの画面を私に見せながら興奮した様子のゆーちゃん
“やばい““どうしよ”を連呼してているのを聞き流し
画面を見ると“史上初！プラネタリウムでコラボ企画”と書かれた文字

「へー、ゆーちゃんが好きなアーティストさんコラボするんだね。」

「うん、そうなの！ね、A一緒にいこ？いいでしょ？」

一緒に来て欲しいと懇願するゆーちゃんに仕方ないなぁと
いう顔をしながら“いいよ”と返事をする
正直ゆーちゃんの好きなアーティストさんに興味は湧いていないけれど
プラネタリウムは前から行ってみたいと思ってたからいい機会だ

スマホを自分の元に戻し嬉しそうに詳細を調べていた
ゆーちゃんが今度は心底残念そうにため息をつく
今度はどうした？と見ていると、“ごめん行けないかも“と
微かなに聞こえる声で言ったゆーちゃん

「え？どうしたの？」

「この日、そういえばおばあちゃんの3回忌だったわ…」

「え？じゃあ…」

残念だけどプラネタリウムはお預けだねと言おうをした時
ゆーちゃんは周りを見渡すと後ろの方でヴァサイエガくんと話していた
北川くんへと真っ直ぐ向かっていく
何をしでかすつもり？と思い私も慌ててその後についていくと

「ねぇ北川くん。今週の土曜、Aとプラネリウム行ってくれない？」

そう、ゆーちゃんは北川くんに言い放った
“え？俺は”というヴァサイエガくんに
渉くんはちょっと黙っててと言い合いをする中
北川くんに話しかけられる

『Aちゃん、俺でよかったら一緒に行くよ？』

本来ならゆーちゃんの付き添いだったはずなのに
密かに思いを寄せていた北川くんとのお出かけが決まったのであった