RainDollさんの短編集

続き ページ35

「アルツナイだから''A''ねぇ……」

「えっと……黄猿さんだから''K''ですか？」

「そうだよぉ〜」


観光をしながらのんびりとした会話はさっきの恐怖が無くなるような気がした。

'

「これでもうお別れだねぇ〜」


私と黄猿さんはもうお別れの時間となった。


「そう……です、ね……」


そうだ、この人は海軍なんだ。仕方がないんだ。これが運命なんだ。

私はそう自分に言い聞かせた。


「……アルツナイちゃん。左手、出してぇ？」


そう言われ、私は左手を黄猿さんに出す。


「えっ！？き、黄猿さん！？」


黄猿さんは私の左手を持ち、薬指を噛んだ。


「予約だよぉ。顔赤くなってて可愛いねぇ〜。……次は''黄猿''じゃなくて''ボルサリーノ''って呼んでくれよぉ」


そう言って黄ざ……ボルサリーノさんは光の速さで消えてしまった。


「予約……ですか」


私は噛まれた薬指に自身の唇をつけた。

'

「……わっしはあんな小さな女の子に何してるんだろうねぇ〜……」


ボルサリーノさんがそんなこと言ってるなんて、私は知らなかった。

吹きかけた意味、純粋な君に届け(クロコダイル×アルツナイ)→←お手紙交換(ボルサリーノの場合)

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