【小野大輔】里親と住人がすごい件【DG5】

44voice ページ46

恥ずかしさで今にも爆発しそうになる



湯船に浸かってるはずなのに全然落ち着かない


何故なら後ろで気持ち良さそうにｺﾃﾝとする
大輔さんがうっとりした目で同じ浴槽にいるから



ただでさえ裸を見られるのが嫌なのに
そんな気持ち良さそうなうっとりした目をされると
落ち着かないどころか心臓の鼓動が早い



水も滴るいい男、だなんて言ってる場合じゃない


白い腕に綺麗に散りばめられたほくろが美しい

前髪をかきあげた姿がオフを感じさせられる



｢ど〜こみてんの｣



ふふ、と笑いながら大輔さんは言った



｢思春期の娘がお父さんとお風呂に入る気分…｣


｢え〜、俺お父さん？｣



いちいち大輔さんが動く度にボディソープの
ラベンダーの香りがふわふわと漂ってくる



｢あんまり動かないでください……当たりそう…なんで｣



さっきからずっと当たらないようにして
丸くなって縮こまってたのに、大輔さんが
後ろから抱きついたりして、不安になってる



｢どんだけウブなの｣



笑いながら大輔さんはそう言う



｢思春期の女なんですから配慮してくださいよ…｣


｢俺と風呂入るの嫌だった？｣



後ろを見ることができないから大輔さんが
どんな顔をして言ったのか分からない



｢嫌じゃなくて……｣


｢じゃあ、なに？｣



前にボイスCDで聴いたような声が返ってくる

誘うような甘い笑う声にｿﾞﾜｿﾞﾜする



｢そ、そういう雰囲気に、なるのかな…って｣


｢なに？そういう雰囲気って｣



理解して欲しいのにこういうときばっかり
とぼけたフリをされる



｢えっちだなあ｣



耳元でそう囁かれると同時に、背中に
すーっと指でなぞられた



｢ひ、ッあ……んｯ！｣



思いっきりびくりと飛び跳ねてしまって
聞いたことのないような声が出た



｢ちょっ、と大輔さん？！

分かってるんじゃ、ないですか…！｣


｢ふふ、意地悪したくなっちゃった｣



いたずらっ子のような笑みを浮かべて
私にじりじり近寄ってくる



すかさず私はお湯を大輔さんの顔にかける



｢わ、ちょっと〜、こちょこちょしちゃうぞ〜｣



そういうと大輔さんは私の脇腹の上に触れてきた



｢なっ、｣



ただでさえ触れられるのも恥ずかしいのに
くすぐられて頭がおかしくなりそう


なので



｢に゛、ﾆ゛ｷ゛ｬ゛ｱ゛ｱ゛ｱ゛！！｣



悲鳴とも言えるかどうか分からない声が出た






後々聞いた話、この声はマンション中に
響き渡っていたらしい

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