【小野大輔】里親と住人がすごい件【DG5】

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｢さっむい……｣



ぱちっと目を覚ますと一気に寒気が来た



季節的にもうそろそろ冬に近づいてきた

おまけにベッドで一緒に寝ていたはずの
隣に愛しい人の姿は無かった

今日も仕事だったんだ、と思い出すと溜息が出る


｢ん…会いた、い……｣



温もりが恋しくて、つい声が出る



｢だ〜れに？｣



ふと話しかけられた声に驚いた



｢ｳﾞｧｱｱ？！不審者ｯｯ？！｣



思いっきり枕を投げつけた



｢ﾆﾞｷﾞｬｯ！いって〜！｣



声をリピートすれば、その人が愛しい人だと分かる



｢なにすんだよ〜！｣


｢だっ、大輔さんこそ仕事はどうしたんですかっ｣



大輔さんは、にやあっと笑った



｢実はお休みで〜す！｣


｢…騙された｣



大輔さんはごろんと私の横に転がってきた



｢普段、俺がいないときにAが何してる

のかな〜、って思って隠れてみたら会いた〜い、って

声が聞こえて、いてもたってもいられず…｣



聞かれてた



｢うわあああ…｣



冷たい手の平で顔を隠しても熱くなる顔



｢ふふ、可愛いなあもう｣



そういうと大輔さんは私の頭をぐりぐりと撫でる



｢今日はいつでも好きな時にハグできるぞ〜｣





女の子が苦手な大輔さんがここまでべったり
してくるのは、何でだろう、なんて思ったり



｢Aには特別にお姫様抱っこしてあげよう〜｣






私は




『特別』




らしい





大輔さんにも大切な人、特別な人はできるわけで


その特別な枠に私は入れたらしい





少し、いや、すごく嬉しい





会えないと思っていた憧れの人の


恋人の枠に私は入れた





なんて幸せなことなんだろう





やっぱり私は幸せ者なんだ




この幸せが尽きないようにしていたい






そう思った瞬間に、身体が浮いた



｢ｳﾞｧｯ？！なっ、なっ！｣


｢お姫様抱っこ〜｣



嬉しそうに笑う『彼』






私はこの人が好きだ

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